国際人材フェア・にいがた2018

国際人材フェア・にいがた2018開催報告

ERINAは2017年6月9日(金)、新潟市民プラザにおいて、新潟県内企業と外国人留学生を対象とした就職相談会「国際人材フェア・にいがた2018」を開催した。本事業は、地方における留学生向け就職相談会として2005年にスタートし、今年の開催は13回目となった。今回までの開催実績は以下のとおりである。

今年度は、参加企業27社、参加留学生81名であった。

年度 開催日 会場 参加企業 参加留学生 内定者数
2005年 10月28日(金) 長岡商工会議所 9社 60名 5名
2006年 10月27日(金) 新潟市民プラザ 9社 53名 2名
2007年 9月21日(金) 新潟市民プラザ 14社 47名 3名
2008年 5月21日(金) 新潟市民プラザ 18社 69名 6名
2009年 5月22日(金) 新潟市民プラザ 8社 47名 1名
2010年 5月21日(金) 新潟市民プラザ 22社 59名 1名
2011年 6月23日(木) 新潟市民プラザ 19社 85名 4名
2012年 6月29日(金) 新潟市民プラザ 19社 86名 6名
2013年 5月30日(金)
6月8日(土)
新潟市民プラザ
アオーレ長岡
19社
9社
94名
22名
4名
2014年 6月18日(水) 新潟市民プラザ 20社 85名 3名
2015年 6月18日(木) 新潟市民プラザ 27社 80名 12名
2016年 6月17日(金) 新潟市民プラザ 24社 100名 6名
2017年 6月9日(金) 新潟市民プラザ 27社 81名 7名
延べ 240社 968名 60名
(2017年12月現在)

開催概要

開催日時 6月9日(金)13:00~17:00
会場 新潟市民プラザ(NEXT21ビル6階)
新潟市中央区西堀通6番町866番地
共催 新潟労働局
後援 新潟県
協力 新潟地域留学生等交流推進会議、にいがた産業創造機構、
新潟県国際交流協会、新潟県商工会議所連合会、新潟経済同友会、
新潟県経営者協会、新潟県中小企業団体中央会、
ジェトロ新潟貿易情報センター、新潟県行政書士会
参加者 県内企業27社、留学生81名
相談ブース:新潟労働局(外国人雇用管理アドバイザー)、新潟県行政書士会

プログラム

13:00 主催者代表挨拶
13:05 留学生向け就職ガイダンス

  • 留学資格から就労資格へ変更する際の注意事項
    (東京入国管理局新潟出張所統括審査官 松下江織)
  • 留学生先輩による就職体験談
    (株式会社本間組 ナムスライ・バヤンムンフ)
14:00-17:00 就職相談会

  • 留学生が企業ブースを順次に訪問し、県内企業と就職相談を行った。これと並行して外国人雇用に関する相談(新潟労働局)、在留資格変更手続に関する相談(新潟県行政書士会)を実施した。

結果概要

参加企業は27社、地域については新潟市からは12社で最も多く、次に長岡市は4社、三条市は3社、燕市は2社、新発田市、魚沼市、南魚沼市、柏崎市、上越市、南魚沼郡湯沢町の企業が出展した。業種については販売、建設、機械製造、教育、食品、IT、電子部品製造、宿泊業など多岐にわたった。正社員を募集する企業は22社、正社員あるいは契約社員の採用予定とする企業は5社であった。留学生の語学能力について、英語能力に関連する求人は16社で最も多く、中国語能力に関連する求人は8社、ベトナム語とヒンディー語能力はそれぞれ2社であった。ほかにタイ語、マレー語、モンゴル語、ポルトガル語の求人もあった。

参加留学生は81名、うち中国からの留学生が36名、全体の44%を占めた。ベトナム留学生が16名、タイ留学生は7名、モンゴルとネパールの留学生がそれぞれ5名、ミャンマーとメキシコの留学生がそれぞれ2名、ほかインド、インドネシア、スリランカ、アフガニスタン、ウズベキスタン、ロシア、カナダ、チュニジアなどの留学生が参加した。

学校別では、国際外語・観光・エアライン専門学校の留学生が22名(27%)で最も多く、新潟大学12名、上越教育大学9名、長岡技術科学大学8名、事業創造大学院大学と長岡大学がそれぞれ6名、新潟産業大学と新潟ビジネス専門学校がそれぞれ3名、国際大学、敬和学院大学、新潟経営大学、長岡公務員・情報ビジネス専門学校がそれぞれ2名であった。ほかフォーラム情報アカデミー専門学校、新潟デザイン専門学校、新潟農業・バイオ専門学校、チチハル大学(中国)などの参加もあった。男性43名、女性38名であった。

当日は就職ガイダンスと就職相談会の2部構成で実施した。就職ガイダンスでは、東京入国管理局新潟出張所の担当者による留学資格から就労資格へのビザ更新手続きについての説明があり、その後、留学生の先輩による就職活動の心構えや面接の準備などの体験談があった。就職相談会では留学生が企業のブースを訪問し、事前に用意したエントリーシート(参加申込書)を企業に提出して採用担当者から説明を聞いた。

フェア終了後、参加企業からは「事前のセミナーは参考になった」、「意欲の高い学生に出会えた」、「外国人学生と話した内容は新鮮だった」、「初参加で不安もあったが、今後の会社の方向をあと押しされた感じで、非常に有意義だった」などの意見があった。また、「留学生の採用に当たって不安を感じることとは?」という質問に対して、「留学生の採用を希望するが、ビザの取得が心配」が一番多く挙げられた。

参加留学生からは、「入国管理局の方に参加してもらい本当に良かった。ビザ更新のことについて色々分かった」、「いろいろな有効な情報を知ることができた」、「会社から説明が参考になった」、「日本での就職を改めて理解できた」などの意見が寄せられたほか、「会社の数が多ければもっとよい」、「開催時間が短い」、「土日に開催した方が良い」などの意見もあった。

総括

厚生労働省が今年5月に発表した有効求人倍率は1.48になり、これを示すように今年の参加企業数は昨年より3社が増えて過去最多に並ぶ27社となった。実は定数を過ぎた後でも、企業から出展の打診があったが、会場スペースが限られていた為、断わらざるを得なかった。

今年の参加留学生数は81人で、昨年に比べて20人ほど少ない結果となった。学生数が減った理由についてある大学からは、平日での就職活動は授業等がある場合は困難になること、また、6月上旬のこの時期は就職活動に熱心な学生の多くは関東圏で就職活動を行っていること等が挙げられた。ちなみに、新潟県統計年鑑2016によれば、平成27年度の県内の大学・専門学校で在学中の留学生数は1506人で、大学4年制を基準に単純計算すると、来年の卒業生は4分の一の約380人程度になる見込みだ。独立行政法人日本学生支援機構の留学生に対するアンケート調査によれば、日本での就職を考えている留学生は留学生全体の65%で、単純計算では250人ほどは日本での就職を考えていることになる。このようなことから、今年の参加留学生80人からもっと増やせる余地があるのではないかと感じた。今回、現場で実感したのは、面談の準備を十分にしてきた学生がいれば、準備が不十分なままで来た学生もいた。やはり留学生の日本での就職率を高めるには、まずは日本の企業、社会、生活、就職の流れ等について知ってもらうことが大事だ。今までこの部分は学校もしくは学生の自覚に任せていたが、今後はこちらから留学生に対して就職に関連する情報を提供するなど積極的にアプローチするよう努力していきたい。

近年、訪日外国人観光客数は毎年伸びており、日本政府観光局(JNTO)の発表によれば、平成27年度の訪日外国人は1973万で(平成28年は2400万人)で、また新潟県が発表した平成27年度の県外国人宿泊数は19万人弱で前年に比べて37.5%増加した。日々増えてくる外国人観光客を対応するには留学生を活用する方法もある。今回のイベントでは宿泊関連の企業が2社参加した。参加理由は、両社とも外国人観光客への対応を期待していた。今後も外国人観光客が増えることが予測される中、より多くの観光関連企業が留学生の採用を検討するかもしれない。企業側、留学生側のニーズや社会の変化に対応するよう運営方法等を工夫し、新潟県内企業と留学生がより多くマッチングできるよう取り組んでいきたい。