国際人材フェア・にいがた2021【開催報告】

国際人材フェア・にいがた2021開催報告

月 日 2020年9月18日(金)
場 所 朱鷺メッセ2階 スノーホール(新潟市中央区万代島6-1)
主 催 新潟県
共 催 新潟労働局

ERINAは2020年9月18日(土)、朱鷺メッセ(新潟市中央区)において、新潟県内企業と外国人留学生を対象とした就職相談会「国際人材フェア・にいがた2021」を開催した。本事業は、地方における留学生向け就職相談会として2005年にスタートし、今回で16回目の開催となった。これまでの開催実績は表1の通りである。今回は県内企業12社と、県内在学中の留学生98人が参加した。

今年は実施体制が従来のERINAの主催から新潟県の主催へと変わって、新潟県外国人材受入サポートセンター(新潟県行政書士会)が県から受託して、更にERINAが再受託する形で開催された。

表1 国際人材フェア開催履歴

年度 開催日 会場 参加企業 参加留学生 内定者数
2005年 10月28日(金) 長岡商工会議所 9社 60名 5名
2006年 10月27日(金) 新潟市民プラザ 9社 53名 2名
2007年 9月21日(金) 新潟市民プラザ 14社 47名 3名
2008年 5月21日(金) 新潟市民プラザ 18社 69名 6名
2009年 5月22日(金) 新潟市民プラザ 8社 47名 1名
2010年 5月21日(金) 新潟市民プラザ 22社 59名 1名
2011年 6月23日(木) 新潟市民プラザ 19社 85名 4名
2012年 6月29日(金) 新潟市民プラザ 18社 86名 6名
2013年 5月30日(金)
6月8日(土)
新潟市民プラザ
アオーレ長岡
16社
9社
94名
22名
4名
2014年 6月18日(水) 新潟市民プラザ 20社 85名 3名
2015年 6月18日(木) 新潟市民プラザ 27社 80名 12名
2016年 6月17日(金) 新潟市民プラザ 24社 100名 6名
2017年 6月9日(金) 新潟市民プラザ 27社 81名 7名
2018年 6月2日(土) 朱鷺メッセ 35社 96名 10名
2019年 6月 8日(土) 朱鷺メッセ 28社 119名 12名
2020年 9月18日(金) 朱鷺メッセ 12社 98名 0名
延べ 303社 1183名 82名

※内定者は参加企業へのアンケート調査による結果。

準備段階

4月中旬に新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、協力団体関係者、大学・大学院・専門学校、また、過去5年間国際人材フェアに参加した企業には開催におけるアンケート調査を行った。その結果、留学生の多くはまだ就職が決まっていないこと、学校・協力団体からは開催した方が良いという意見が多数であったこと、参加したい企業があったことから、開催する方針に決まった。

開催方式については、オンライン開催も含めて検討していたが、直接会って話した方が留学生にとって自己アピールに繋がると判断して、対面型方式で開催することに決めた。

また、開催の時期に関しては、学校の夏休み期間中に実施する方向で検討を進めた。先のアンケート調査で、多くの学校の夏休みはコロナの影響で9月の下旬へシフトしたとのことで、連休直前の9月18日に開催する事に決めた。但し、コロナ感染が拡大する場合、中止することにした。

コロナ対策については、国や県の関連方針に従って、出展企業数は20社まで、参加者数は200人1までに制限して、消毒、検温、換気などの対策を行った。来場者に対してはマスクを着用するように促して、また、フェイスシールドを配布して、着用するようにした。

今年は会場内における密の回避対策の一環として、ガイダンスは事前に録画して、ネット上で配信する方法で行われた。ガイダンスは新潟県外国人材受入サポートセンター管理責任者(新潟県行政書士会国際業務委員長)の南直人氏による「留学生の就職に伴う在留資格(ビザ)」とhakkai株式会社の呉茜氏(元留学生)による「留学生OB・OGによる就職・仕事・生活の体験談」の2部構成となっている。「留学生の就職に伴う在留資格(ビザ)」では留学生が就職する際に取得する主な在留資格「技術・人文知識・国際業務」の内容や許可事例、または昨年の5月に新設された「特定活動(本邦大学卒業者)」(告示46号)の内容と許可事例などについて詳細な説明がなされた。「留学生OB・OGによる就職・仕事・生活の体験談」では呉氏が自分の経験を基に、就職活動に関するアドバイスを行ったほか、現在自身の新潟での生活・仕事の現状についてシェアした。ちなみに、動画2はイベント後もしばらくは公開する予定で、今後卒業予定の留学生にとって有意義な情報になることを期待する。

1 通常、朱鷺メッセのメインホール(https://www.tokimesse.com/sponsor/guide/snow.html)の定員は1000人で、国が示した制限(50%以内、即ち500人以内)の基準は満たした。
2動画のリンク:https://www.erina.or.jp/activities/business/job_fair/job_fair2021/

開催概要

月日 2020年9月18日(金)
会場 朱鷺メッセ2階 スノーホール
新潟市中央区万代島6-1
主催 新潟県
共催 新潟労働局
主管 新潟県外国人材受入サポートセンター(新潟県行政書士会)、公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA)
協力 新潟地域留学生等交流推進会議、にいがた産業創造機構(NICO)、新潟県商工会議所連合会、新潟経済同友会、新潟県経営者協会、新潟県中小企業団体中央会、新潟県国際交流協会、ジェトロ新潟貿易情報センター、第四銀行、北越銀行、大光銀行
参加者 県内企業12社、留学98名
相談ブース 新潟労働局(外国人雇用管理アドバイザー)、新潟県外国人材受入サポートセンター(新潟県行政書士会)ビザ相談コーナー

プログラム

13:00 主催者代表挨拶
13:05 就職相談会

  • 就職相談会では留学生がそれぞれ関心のある企業のブースを訪問し、事前に用意したエントリーシート(参加申込書)を企業に提出、採用担当者から企業概要や採用方針などについて説明を聞き、相談を行った。(写真1)

これと並行して外国人の雇用に関する相談と在留資格変更手続に関する相談(新潟労働局および新潟県外国人材受入サポートセンター)を実施した。(写真2)

16:00 終了

写真1

写真2

(出所)ERINA撮影

開催結果

(1)企業側

県内に事業所を持つ県外の企業も含め参加企業は12社、地域については新潟市に本社・支店を置く企業が5社で最も多く、次に新発田市、燕市、三条市、田上町、長岡市、柏崎市、上越市の企業各1社が出展した。業種については製造業が4社で一番多く、建設関連が3社、食品製造業が2社、IT、小売り・卸売業、福祉施設が各1社であった。職種については技術開発の募集が7件、技術開発のうち、情報処理関連の募集が1件、海外業務と販売・営業の募集が2件で、広報・宣伝、通訳・翻訳、介護の募集が1件であった。採用形態に関しては、正社員を募集する企業は11社、正社員あるいは契約社員の採用を予定する企業は1社であった。募集する留学生の語学能力については、中国語能力に関連する求人が3社で最も多く、英語能力が2社であった。

(2)留学生側

参加留学生は98名、うち中国からの留学生が38名で、全体の39%を占めた。次いでベトナム人留学生が22名、モンゴル人留学生が9名、ネパール人留学生が5人、スリランカ人留学生が4名、パキスタン人留学生が3名、台湾、タイ、ミャンマ
ー、ロシア、メキシコからの留学生がそれぞれ2名、ほかキルギス、エチオピア、ナイジェリアなど1の留学生が参加した。

学校別では、新潟大学の留学生が17名(17%)で最も多く、国際外語・観光・エアライン専門学校14名、新潟ビジネス専門学校13名、事業創造大学院大学10名、国際大学8名、新潟産業大学7名、敬和学園大学と長岡大学がそれぞれ4名、長岡技術科学大学、新潟工科大学、長岡公務員・情報ビジネス専門学校がそれぞれ3名、上越教育大学、新潟医療福祉大学、新潟会計ビジネス専門学校、新潟工業短期大学がそれぞれ2名、ほかエイシン長岡日本語学校、新潟食糧農業大学など2の参加もあった。

参加者のうち、男性は50名(51%)、女性は43名(44%)で、理系は17(17%)名、文系は78人(80%)で3あった。

1国籍に関しては未記入が4件あった。
2学校に関しては未記入が2件あった。
3性別に関しては未記入が5件、理系・文系に関しては未記入が3件あった。

企業・留学生の感想

参加企業に対するアンケート結果1によれば、「本日のフェアは有意義でしたか?」という質問に対して、参加企業の11社(92%)が「有意義」と答えて、「本日のフェアで採用したい留学生はいましたか?」という質問に対して、2社(17%)は「すぐにでも採用したい留学生がいた」、6社(50%)は「今後試験や面接を重ねて検討したい留学生がいた」と答えた。

企業における留学生採用の理由(表2参照)については、「優秀な人材を確保するため」が最も多く(67%)、次いで、「ダイバーシティ推進のため」と「日本人だけでは十分な人材を確保できないため」がそれぞれ33%、「外国人としての感性・国際感覚等の強みを発揮してもらうため」、「日本人社員への影響を含めた社内活性化のため」、「国際取引など語学力が必要な業務を行うため」がそれぞれ25%であった。

1 企業アンケートの有効回答数は12社、回答率100%

表2 留学生の採用理由について教えてください(複数可)

回答 回答者数 割合
優秀な人材を確保するため 8 67%
ダイバーシティ推進のため 4 33%
日本人だけでは十分な人材を確保できないため 4 33%
外国人としての感性・国際感覚等の強みを発揮してもらうため 3 25%
日本人社員への影響を含めた社内活性化のため 3 25%
国際取引など語学力が必要な業務を行うため 3 25%
自社の海外法人に関する業務を行うため 2 17%
その他 0 0%

留学生の資質や能力で最も重視するもの(表3)については、「日本語能力」(92%)、「コミュニケーション能力」(67%)、「仕事に対する熱意」(50%)の回答が多かった

表3 留学生の資質や能力で最も重視するものを教えてください(複数可、3つまで)

回答 回答者数 割合
日本語能力 11 92%
コミュニケーション能力 8 67%
仕事に対する熱意 6 50%
専門知識、技術力 5 42%
日本社会への適応能力 3 25%
英語能力 2 17%
信頼性・誠実さ 2 17%
母国語能力 1 8%
日本への好感度(文化、サブカルチャーなど) 1 8%
チェレンジ精神 1 8%
定着性 0 0%
その他 0 0%

「留学生の就職活動において大学等で指導してほしい部分(表4参照)」という質問に対して、「日本語教能力」が6社(50%)で最も多く、次に「日本の就職活動の仕組み」と「業界・企業の研究」がそれぞれ33%であった。ちなみに、その他として「ビザ取得を指導してほしい」という意見があった。

表4 留学生の就職活動において、大学等で指導して欲しいと思うものは何ですか?(複数可)

回答 回答者数 割合
日本語能力 6 50%
日本の就職活動の仕組み 4 33%
業界・企業の概要 4 33%
その他 1 8%
自己分析 0 0%
面接や試験への対策 0 0%

今年から、過去に留学生を採用したことがある企業に対しては、採用後の状況に関しても追加で質問を行った。今回は12社のうち、留学生を採用したことがある企業が7社であった。

「留学生を採用して良かった部分を教えてください(表5参照)」という質問に対して、「優秀な人材が確保できた」と答えた企業が6社(86%)で最も多く、次に「日本人社員の異文化・多様性への理解が向上し、社内活性化に繋がった」が57%、「国際業務の拡大や円滑化」が43%、「即戦力になった」が29%、「会社全体のグローバル化が進展」が14%であった。

表5 留学生を採用して良かった部分を教えてください(複数可)

回答 回答者数 割合
優秀な人材が確保できた 6 86%
日本人社員の異文化・多様性への理解が向上し、社内活性化に繋がった 4 57%
国際業務の拡大や円滑化 3 43%
即戦力になった 2 29%
会社全体のグローバル化が進展 1 14%
新しいアイデアが生まれた 0 0%
その他 0 0%

「留学生を採用して苦労した部分(表6参照)」という質問に対して、「在留資格の変更手続きが煩雑」が6社(86%)で最も多く、次に「生活面でのフォロー」が57%、「意思疎通が困難」が29%、「教育・指導の仕方がわからない」と「文化、価値観、考え方などの違いによるトラブルがあった」がそれぞれ14%であった。また、その他として「食事面、宗教面での配慮など」という意見があった。

表6 留学生を採用して苦労した部分を教えてください(複数可)

 回答 回答者数 割合
在留資格の変更手続きが煩雑 6 86%
生活面でのフォロー 4 57%
意思疎通が困難 2 29%
教育・指導の仕方がわからない 1 14%
文化、価値観、考え方などの違いによるトラブルがあった 1 14%
その他 1 14%

その他の感想としては、「日本語コミュニケーションに支障がない参加者が多かった」、「学生さんの意欲が感じたれた」、「欲しいと思う人材が数名いた」、「留学生の様子を知ることができたので、今後の留学生へ向けた企業PRの一助となった」などの肯定的な意見が多く寄せられた。一方で、「当社にとって外国人採用は制度・運用の両面においてハードルが高いことがわかった」など、課題を感じた企業もあった。

留学生に対するアンケート結果1によれば、回答者の9割以上が「本日のフェアは有意義であった」、8割が「(検討を含めて)就職したい会社があった」と答えた。

日本で働きたい理由(表7参照)については、「日本語を使って仕事をしたいから」(63%)、「衣食住などの環境が良いから」(31%)、「日本の文化・サブカルチャーが好きだから」(31%)の回答が多かった。給与水準、人材育成、母国との関わりなどの要素が思ったほど重要ではない様子であった。

1留学生のアンケートの有効回答者数は16人、回答率16.3%

表7 日本で働きたい理由は何ですか(複数可、3個まで )

 回答 回答者数 割合
日本語を使って仕事をしたいから 10 63%
衣食住などの環境が良いから 5 31%
日本の文化・サブカルチャー(アニメなど)が好きだから 5 31%
日本企業の技術力が高いから 3 19%
日本企業の給与水準が高いから 3 19%
日本企業の人材育成は充実しているから 3 19%
将来日本企業の海外拠点で働きたいから 2 13%
日本企業では長期間雇用が保証されるから 2 13%
その他 2 13%
母国で就職するのが難しいから 0 0%

就職したい業種(表8参照)については、「生活関連サービス・娯楽業」(50%)、「宿泊・飲食業」(50%)、「製造業」(38%)、「情報通信業」(38%)の回答が多かった。

表8 入りたい企業の業種は何ですか(複数可、3個まで)

 回答 回答者数 割合
生活関連サービス・娯楽業 8 50%
宿泊・飲食業 8 50%
製造業 3 19%
情報通信(IT)業 3 19%
農林漁業 2 13%
卸売・小売業 2 13%
金融・保険業 2 13%
不動産業 2 13%
学術研究、専門・技術サービス業 2 13%
建設土木業 1 6%
運輸業 1 6%
教育関連 1 6%
医療・福祉 1 6%
その他 1 6%
鉱業 0 0%

希望する職種について(表9参照)は、「通訳・翻訳」(63%)、「販売・営業」(50%)、「貿易業務」(38%)、「経営・管理業務」(38%)の回答が多かった

表9 やりたい仕事の内容は何ですか(複数可、3個まで)

 回答 回答者数 割合
翻訳・通訳 10 63%
販売・営業 8 50%
貿易業務 6 38%
経営・管理業務 6 38%
教育 2 13%
情報処理(IT) 2 13%
設計・製造 2 13%
その他 2 13%
調査研究 1 6%
技術開発 1 6%

業種・職種に関するアンケート結果を見ると、留学生参加者の約8割が文系であり、サービス業への希望が一番多かった。一方で、企業側の求人のなかで一番多いのは技術開発であり、両者の間でミスマッチングが生じている。これは今後取り組むべき課題である。

「就職活動で困ったこと」(表10参照)という質問に対して、「就職活動方法がわからない」と「外国人留学生向けの求人が少ない」が31%で最も多く、次に「OB・OG(先輩)からのアドバイス(体験談)が少ない」、「仕事内容が不明確」、「企業がどのような人材を求めているのかが分からない」がそれぞれ25%であった。

表10 就職活動で困ったこと、不安に感じたことを教えください(複数可、5つまで)

 回答 回答者数 割合
就職活動の方法が分からない 5 31%
外国人留学生向けの求人が少ない 5 31%
OB・OG(先輩)からのアドバイス(体験談)が少ない 4 25%
仕事内容が不明確 4 25%
企業がどのような人材を求めているのかがわからない 4 25%
日本語能力や日本社会の文化・習慣の理解に自信がない 3 19%
日本語による適性試験や能力試験、面接の対応が難しい 2 13%
その他 2 13%
業界研究や企業研究の仕方がわからない 1 6%
日本語による書類の書き方がわからない 1 6%
企業が求める日本語能力のレベルが高すぎる 1 6%
就職活動をしているうちにビザの在留期限が切れる 1 6%
就職活動・勉強・アルバイト同時進行のため、時間が取れない 1 6%
特になし 1 6%
就職活動に多大な費用がかかる 0 0%

「就職を決める際に、最も重視している要素」(表11参照)という質問に対して、「将来性がある」(63%)、「語学力を活かし、国際的な仕事ができる」(44%)、「企業の知名度が高い、ブランドイメージがよい」(38%)、「企業理念に共感できる」(31%)などの回答が多かった。

表11 就職を決める際に、最も重視している要素は何ですか(複数可、5つまで)

 回答 回答者数 割合
将来性がある 10 63%
語学力を活かし、国際的な仕事ができる 7 44%
企業の知名度が高い、ブランドイメージがよい 6 38%
企業理念に共感できる 5 31%
勤務地 4 25%
外国人の採用に実績がある 4 25%
会社規模が大きく、安定している 3 19%
優れた技術・ノウハウを身に付けることができる 2 13%
やりたい仕事ができる、学校で学んだことを活かすことができる 1 6%
年収(賃金)が高い 1 6%
福利厚生が充実している 1 6%
仕事と家庭の両立ができる 1 6%
職場環境や社風が合う 1 6%
その他 1 6%
キャリアパスが明確である 0 0%
実力主義・成果主義 0 0%

総括

企業に関しては、当初30社から参加の申込があったが、2社が参加辞退となり、最終的に12社の企業が参加した。参加企業数は昨年と比較、16社(-57%)減少した。新型コロナウイルスの影響による求人マインドの低下が一番の原因だと思われる。一方で、留学生の参加者は98人で、昨年より21人(-17%)が減少したものの、それでも百人近くの人が集まったので、当事業に対するニーズが高いと感じた。

国際人材フェアの実施体制については、今までERINAが単独で実施してきたものが、今年は新潟県、新潟県外国人材受入レポートセンター(新潟県行政書士会)と共同で実施したので、留学生の就職への支援体制がより充実な形で実施できた。また、昨年10月から新潟県国際交流協会内で「外国人相談センター新潟」が新設されて、留学生は在留資格(ビザ)の相談のほか、生活相談(フォロー)もできるようになった。これにより、留学生に対しては就職活動における情報収集(留学生就職支援セミナー1)から、就職相談会の実施(国際人材フェア)、就職後の在留資格の変更、生活の相談(外国人相談センター新潟)までの一連の支援ができるようになった。更に新潟県外国人材受入サポートセンターで、外国人の採用に関する企業からの相談を実施しており、企業、留学生の両方に対する支援体制が構築できた。今後、各機関との連携を深めながら、より充実した支援ができるようにする。

今後の課題としては、まずは、アンケート調査で示したように、企業側のニーズ(求人)と留学生の専門がマッチングしない問題がある。簡単にすぐ解決できる問題ではないが、企業側のニーズを中心により効率よくマッチングを行うように工夫する。2つ目は、留学生が日本での就職活動について十分に理解していないという問題である。日本の就職活動は、時期や準備内容などにおいて特殊なルールが多く、また、日本語の問題もあるので、情報収集に苦労する人が多いようだ。留学生向けの就職支援セミナーの開催などを通じて、引き続き情報発信に力を入れる。三つ目は、留学生のアンケート調査の回答率が低い問題である。今後より充実した支援を行うには、留学生の実態を把握する必要があるため、回答率を向上するよう工夫する。

新型コロナウイルス、米中対立などの影響により、世界経済の先行きが不透明となっているなか、来年の国際人材フェアを予測することが困難である。しかし、長期的に見ると産業全般における人手不足の問題やグローバル化、デジタル化などの課題に対応するには留学生の活用が一つのオプションになりうると考えられる。今後も継続して国際人材フェアなどを通じて、留学生における日本企業への就職を支援する。

1 留学生就職支援セミナーとは新潟県国際交流協会が主催する、県内の留学生向けに就職の関連情報を発信するセミナーである。