国際人材フェア・にいがた2013
「国際人材フェア・にいがた2013」報告 (2012年6月29日開催) [159KB]
公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA)は2012年6月29日(金)、新潟県内企業と外国人留学生を対象とした就職相談会「国際人材フェア・にいがた2013」を開催した。本事業は、地方における留学生向け就職説明会として2005年にスタートし、今年の開催は8回目となった。今回までの開催実績は以下のとおりである。
年度 | 開催日 | 会場 | 参加企業 | 参加留学生 | 採用者 |
---|---|---|---|---|---|
2005年 | 10月28日(金) | 長岡商工会議所 | 9社 | 60名 | 7名 |
2006年 | 10月27日(金) | 新潟市民プラザ | 9社 | 53名 | 2名 |
2007年 | 9月21日(金) | 新潟市民プラザ | 14社 | 47名 | 3名 |
2008年 | 5月21日(金) | 新潟市民プラザ | 18社 | 69名 | 6名 |
2009年 | 5月22日(金) | 新潟市民プラザ | 8社 | 47名 | 1名 |
2010年 | 5月21日(金) | 新潟市民プラザ | 22社 | 59名 | 1名 |
2011年 | 6月23日(木) | 新潟市民プラザ | 19社 | 85名 | 4名 |
2012年 | 6月29日(金) | 新潟市民プラザ | 19社 | 85名 | 6名 |
延べ | – | – | 117社 | 506名 | 24名 |
今年度の参加企業は18社、例年並みであったが、新潟県内有力企業が数多く参加し、優秀な人材の確保を目指して留学生と面談した。参加留学生は、新潟大学など県内大学の多大な協力を得て、過去最高(86名)の参加を得た。
開催概要
日時: | 平成24年6月29日(金)13:00~17:00 |
会場: | 新潟市民プラザ |
主催: | 公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA) |
共催: | 新潟労働局 |
後援: | 新潟県 |
協力: | 新潟地域留学生等交流推進会議、にいがた産業創造機構、新潟県商工会議所連合会、新潟県経営者協会、新潟経済同友会、ジェトロ新潟貿易情報センター、にいがたインターンシップ推進協議会、新潟県中小企業団体中央会、新潟県行政書士会 |
参加者: | 県内企業18社、留学生86名。 新潟労働局(外国人雇用管理アドバイザー)、新潟県行政書士会(在留資格変更手続相談コーナー) |
プログラム
13:00 | 主催者代表・共催者代表挨拶 |
13:10 | 就職ガイダンス
|
14:00 | 就職相談会
|
17:00 | 終了 |
結果概要
参加企業は18社、うち新潟市に本社を有する企業は10社で最も多かった。以下、魚沼市3社、長岡市2社、新発田市1社、上越市1社、柏崎市1社であった。業種については翻訳、ソフトウェア開発、情報サービス、水産品加工、食品加工、輸送、金属製品、金型、電子部品、印刷、ビルメンテナンス、建築など多岐にわたった。中国語関連の募集は14社、全体の78%を占めた。ほかに英語関連が7社、ベトナム語関連が3社であった。正社員を募集する企業は15社、全体の83%に達した。
参加留学生は86名、うち中国からの留学生が72名、全体の84%を占めた。ほかベトナムからの留学生7名、マレーシア2名、韓国2名などとなった。学校別では、新潟大学の留学生が37名(43%)、国際外語・観光・エアライン専門学校12名、新潟産業大学8名、事業創造大学院大学8名、新潟経営大学6名、長岡大学4名、ほか長岡技術科学大学、上越教育大学、敬和学園大学、国際ホテル・ブライダル専門学校からそれぞれ2名の参加があった。文系留学生が71名、全体の83%を占め、理系留学生は15名(17%)と少なかった。男性46名、女性40名であった。
当日は就職ガイダンスと就職相談会の2部構成で実施した。就職ガイダンスでは、東京入国管理局新潟出張所の担当者による留学資格から就労資格へのビザ更新手続きについての説明があり、その後、留学生OGによる就職活動の心構えや面接の準備などの体験談があった。就職相談会では留学生が企業のブースを訪問し、事前に用意したエントリーシート(参加申込書)を企業に提出して採用担当者から説明を聞いた。
フェア終了後、参加企業からは「すぐにでも採用したい留学生がいた」、「優秀でやる気のある学生に出会えた」、「新潟で働きたいと考えている留学生に会うことができた」、「これまで接触の少なかった海外留学生との接点を持てた」など評価する意見があった。また、「時間が長い。駐車が困難」、「設備に問題があり、人が通ると床が沈み、座っていると気になった」など改善を求める意見もあった。
留学生側からは、「新潟県内で働きたい学生にとって本当に良い機会だと思う」、「自分に合う職業について分かるようになった」、「自分の希望した会社以外に、いいと思った会社があってチャンスが増えた」などの意見が寄せられたほか、「(このようなイベントを)もっと行ってほしい」、「開催挨拶が長くて、時間がもったいない感じがした」などの意見もあった。
所感
地方で行う留学生向け就職説明会は、企業が集まらないのではないか、留学生が集まらないのではないかとの危惧は常にある。本事業は8年にわたる継続開催のため、県内企業の認知度が高まり、企業募集は容易になってきたが、学生の募集に苦労している。今回は、昨年度あった外部助成による資金支援が得られず、当初予定した県外送迎バスを出したり、ポスターを作って学生に周知したりすることができなかった。理系留学生の参加が少ないという課題も残っている。授業や実験等で平日参加の難しい理系留学生の参加を促すための検討も行う必要がある。事業の継続性と実効性の観点から、「国際人材フェア・にいがた」は全国でも稀な地方発の取り組みであろうが、今後も難題を一つ一つクリアし、継続して県内企業と留学生にマッチングの機会を提供する役割を果たしていきたい。
会場内の模様
採用状況
株式会社真友社 | 1名 |
昭栄印刷株式会社 | 3名 |
Jマテ.カッパープロダクツ株式会社 | 2名 |