国際人材フェア・にいがた2014

『公益財団法人中島記念国際交流財団助成』(独)日本学生支援機構実施事業

「国際人材フェア・にいがた2014」報告  [159KB]

公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA)は2013年5月30日(木)と6月8日(土)の両日、それぞれ新潟市と長岡市において、新潟県内企業と外国人留学生を対象とした就職相談会「国際人材フェア・にいがた2014」を開催した。本事業は、地方における留学生向け就職説明会として2005年にスタートし、今年の開催は9回目となった。今回までの開催実績は以下のとおりである。

年度 開催日 会場 参加企業 参加留学生 採用者
2005年 10月28日(金) 長岡商工会議所 9社 60名 7名
2006年 10月27日(金) 新潟市民プラザ 9社 53名 2名
2007年 9月21日(金) 新潟市民プラザ 14社 47名 3名
2008年 5月21日(金) 新潟市民プラザ 18社 69名 6名
2009年 5月22日(金) 新潟市民プラザ 8社 47名 1名
2010年 5月21日(金) 新潟市民プラザ 22社 59名 1名
2011年 6月23日(木) 新潟市民プラザ 19社 85名 4名
2012年 6月29日(金) 新潟市民プラザ 19社 86名 6名
2013年 5月30日(金)
6月8日(土)
新潟市民プラザ
アオーレ長岡
19社
9社
94名
22名
4名
延べ 142社 622名 34名
(2014年1月7日現在)

今年度は、新潟市と長岡市の両市で開催した。新潟会場は文系中心、長岡会場は理系中心であった。理系留学生に対する県内企業のニーズが高まっているほか、就職マッチングの精度を高める意味から文系・理系を分けてほしいとの要望を受けて実施した。理系を中心とする長岡では参加企業・留学生数は多くなかったが、初の試みでもあり、今後の採用成果に期待したい。

開催概要

日時・会場: 新潟会場:2013年5月30日(金)13:00~17:00、新潟市民プラザ(文系中心)
長岡会場:2013年6月8日(土)13:00~17:00、アオーレ長岡(理系中心)
主催: 公益財団法人環日本海経済研究所(ERINA)
(『公益財団法人中島記念国際交流財団助成』(独)日本学生支援機構実施事業)
共催: 新潟労働局
後援: 新潟県
協力: 新潟地域留学生等交流推進会議、にいがた産業創造機構、新潟県商工会議所連合会、新潟県経営者協会、新潟経済同友会、ジェトロ新潟貿易情報センター、新潟県中小企業団体中央会、新潟県行政書士会
参加者: 県内企業18社、留学生86名。
新潟労働局(外国人雇用管理アドバイザー)、新潟県行政書士会(在留資格変更手続相談コーナー)

プログラム

13:00 主催者代表・共催者代表挨拶
13:10 就職ガイダンス

  • 留学資格から就労資格へ変更する際の注意事項
    (東京入国管理局新潟出張所 上席審査官 宮武宏明)
  • 留学生先輩による就職体験談
    (新潟会場:Jマテ.カッパープロダクツ株式会社 塔娜)
    (長岡会場:北越工業株式会社 トラン バン ガン)
14:00 就職相談会

  • 留学生が企業ブースを順次に訪問し、県内企業と就職相談を行う。これと並行して外国人雇用に関する相談(新潟労働局)及び在留資格変更手続に関する相談(新潟県行政書士会)を実施。
17:00 終了

結果概要

新潟会場への参加企業は16社、うち新潟市に本社を有する企業は10社で最も多かった。長岡市・燕市・三条市はそれぞれ2社であった。業種についてはソフトウェア開発、学習支援、物流、農業資材、ホームセンター、機械製品、電気製品、家具、スポーツ製品、貿易など多岐にわたった。正社員のみを募集する企業は14社、正社員と契約社員の両方を募集する企業は1社、契約社員のみの企業は1社であった。長岡会場への参加企業は9社、うち新潟市に本社を有する企業は3社、ほか長岡市2社、上越市2社、柏崎市1社、燕市1社であった。うち、新潟会場にも参加した企業は4社、長岡会場のみ参加した企業は5社であった。5社の業種は機械装置、金型製造、情報サービス、電子部品などであり、正社員を募集する企業は4社、契約社員を募集する企業は1社であった。

新潟会場の参加留学生は94名、過去最高となった。うち中国からの留学生が77名、全体の82%を占めた。ほかベトナムからの留学生8名、モンゴル・フランスそれぞれ2名、韓国・ロシア・カメルーン等それぞれ1名となった。学校別では、新潟大学の留学生が42名(47%)、新潟産業大学9名、事業創造大学院大学8名、国際外語・観光・エアライン専門学校6名、長岡大学3名、敬和学園大学5名、長岡技術科学大学4名、上越教育大学長岡大学からそれぞれ2名の参加があった。新潟県外の高崎経済大学からも13名の参加があった。男性35名、女性59名であった。

長岡会場の参加留学生は22名となった。うち中国からの留学生が14名、マレーシア・スリランカからの留学生それぞれ2名、ミャンマー・インドネシア・ベトナム・シリアはそれぞれ1名となった。学校別では、長岡技術科学大学の留学生が15名、新潟大学4名、長岡大学2名、国際外語・観光・エアライン専門学校1名であった。男性10名、女性12名であった。

当日は両会場とも就職ガイダンスと就職相談会の2部構成で実施した。就職ガイダンスでは、東京入国管理局新潟出張所の担当者による留学資格から就労資格へのビザ更新手続きについての説明があり、その後、留学生の先輩による就職活動の心構えや面接の準備などの体験談があった。就職相談会では留学生が企業のブースを訪問し、事前に用意したエントリーシート(参加申込書)を企業に提出して採用担当者から説明を聞いた。

フェア終了後、参加企業からは「日本での就職を希望している留学生と一度に多く接触できた」、「新潟の企業で働きたいと思っている学生が案外多いということを知ることができた」、「大学の就職担当の方々と出会えた」、「今の学生の考え方が分かった」など評価する意見があった。また、「一人一人と話をする時間がなかったので、時間を区切ってもらうと学生も動きやすいのではないかと感じた」、「先に学生のリサーチで、何人来るかを知りたい」、「個別説明会のほかに、1社ずつの全体的な説明会(10分程度)を設けてはどうか」など改善を求める意見もあった。

参加留学生からは、「いろいろな会社の話を聞いたので、会社のイメージができた」、「日本の法律などをよく理解できた」、「就職活動の注意事項や経験などについて勉強になった」などの意見が寄せられたほか、「企業数はまだ少ないので、もっと増やしてほしい」、「時間の枠がなく、説明会の途中に入ってしまったり、途中から出てしまったりするから、改善してほしい」などの意見もあった。

所感

新潟大学、長岡技術科学大学などの協力を得て、過去最高の参加留学生数になったが、留学生募集の課題が改善されたとは言えない。本年度は中島記念国際交流財団の助成を受けて高崎に送迎バスを出し、県外の高崎経済大学からも参加を得た。しかし、開催の前日にならないと何人の学生が参加するかもわからない状況が続いている。

今年度は文系・理系を分けて開催したが、企業によって反応は違った。マッチングの精度が高まったと評価する企業もあれば、理系対象だが、文系も完全に断ったわけではなく、より多くの留学生に参加してほしいと考える企業もあった。長岡会場には21名の留学生が参加したが、人数をもっと増やす必要がある。企業側では、技術が分かって外国語のできる即戦力として、理系留学生を求めるニーズは高いが、国際人材フェアがそれにどう対応するかを検討する必要がある。

最後に、大学側としても、入学時から留学生に特化した就職教育を行う必要があるのではと感じた。特に母国で学部を卒業して日本に来た留学生は、修士課程に入って半年余りで就職活動を始める必要があり、早い段階から準備しなければならない。また、日本での就職活動は多大な時間・費用・精神的なエネルギーを必要とすることも理解する必要がある。就職活動に対する留学生の認識不足の実態は、今年度の留学生先輩の就職体験談からもうかがえた。

会場内の模様

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就職ガイダンス(新潟会場)
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就職ガイダンス(長岡会場)
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就職相談会(新潟会場)
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就職相談会(長岡会場)

採用状況

株式会社アクアデザインアマノ 1名
中越運送株式会社 1名
株式会社冨山 1名
フジイコーポレーション株式会社 1名