地域政策から見る「一帯一路」

中国政府が進めている「一帯一路」が大きく注目を集めている。これは、2013年に習近平国家主席によって提唱された「シルクロード経済帯」と「21世紀海上シルクロード」構想の略称で、歴史上のシルクロードを彷彿させながら、中国を起点として、陸・海の両面で西に向かってヨーロッパに繋げる国際的な経済連携構想だ=地図参照=。

日本では、「一帯一路」構想を中国の国際戦略として議論する研究が多い。しかしそれだけではなく、この構想は中国の沿海地域と内陸地域を繋げることを前提としているため、中国国内の地域政策としても大きな意味を持っている。例えば、道路・鉄道・通信ネットワーク等のインフラ整備によってヒト・モノ・カネなどの経済要素の移動がスムーズとなり、国内の経済先行地域と後進地域の一体化がより一層促進されることが期待される。

「一帯一路」の主旨は「経済要素の秩序だった自由な移動、効率の高い資源配置と市場との高度な融合」と掲げられている。これは国際間のみならず、国内の地域間においても重要な政策目標だ。国内における経済一体化や統一市場の形成は、中国経済の持続的発展や地域間格差の是正にとって重要な意味を持ち、同時に、中国が「一帯一路」を通じて国際経済協力に参加する不可欠な条件ともなるだろう。

一帯一路

新潟日報エリナレター掲載