「東北」発展へ新戦略

中国政府は4月26日、東北地域の新しい振興戦略である「東北地域等旧工業基地の全面的振興に関する若干の意見」の全文を公表した。この戦略は、一帯一路(陸と海で中国と欧州をつなぐ連携構想)、京津冀(北京・天津・河北省)協同発展、長江経済帯の「三大戦略」と同様に実施されなければならないものと位置づけられており、中国の地域発展戦略の極めて重要な部分だ。

遼寧・吉林・黒龍江の3省を中心とした東北地域は、古くから重工業が発展し、「共和国の長男」と呼ばれるほど中国の経済発展に貢献してきた。2003年より東北振興政策が実施されると、全国平均を上回る経済成長を実現した=グラフ参照=。しかし、2014年から、「新常態」と呼ばれる中国経済の減速の影響もあり、重工業・資源・国有企業に依存する東北地域の経済構造の問題が顕在化し、民間企業の活力不足や対外開放の立ち遅れなどにより、経済成長率は全国平均を下回るようになった。

今回の新しい振興戦略は、これまでの成果を強調した上で、体制・メカニズムの改革、経済・産業構造の調整、イノベーションの促進、民生の保障と改善の4分野にわたる19項目の具体策を打ち出した。うち、市場経済に適した地方政府機能の転換、国有企業改革の推進、民間企業の発展の促進をトップ3に挙げており、改革を通じて民間企業の活力を引き出すことに政策の重点が置かれていると考えられる。新しい振興戦略の今後の成果を期待したい。

全国と東北三省の経済成長率の推移

(出所:各種統計年鑑)

新潟日報エリナレター掲載