異文化組み込み発展

黒龍江省ハルビンで6月中旬、「第27回中国ハルビン国際経済貿易商談会」が行われ、多くの人で賑わった。ハルビンは中ロ国境から約400キロメートルに位置する人口1000万人を超える大都市だ。商談会場の一角にあるロシアの出品エリアでは、菓子や酒類などが参加者の注目を集めていた。

またハルビン市内のいたるところでロシアの文化に触れることができ、ソフィア大聖堂や中央大街とよばれる歩行者天国沿いのロシア風の建物が目を引く。

ハルビンの街並みがロシア文化を色濃く残す理由は、19世紀末からこの地域がロシアの統治下にあったことや、同時期にロシアのチューリン商会がハルビンでの事業を成功させるなど、盛んな経済交流を重ねてきた歴史的経緯にある。今もハルビンで愛飲されているロシアの伝統飲料「クワス」=写真=のラベルには100年前この飲み物がハルビンに持ち込まれた経緯が書かれている。

このような歴史的経緯と地理的近接性から、ハルビンとロシアの貿易はいまも盛んだ。世界的金融危機の時期を除きハルビンからロシアへの輸出は増加傾向にあり、輸入も一時期減少していたが、2011年のロシア-黒龍江省間の原油パイプライン開通以来、中国でのエネルギー供給の点から重要度を増している。

ハルビンは都市発展に外国という要素を組み込んで成功した一例とみることができる。このような地域間交流は互いの経済的安定が自らの発展の前提条件となり、地域全体の安定化に寄与するものになるだろう。

クワス

 

新潟日報エリナレター掲載