芸術家も出展 商談会

延吉市は、図們江の支流・ブルハトン河が東へ流れる盆地に開けた吉林省延辺朝鮮族自治州の州都だ。北朝鮮やロシアとの国境からそれぞれ約40キロ・約100キロの位置にあり、隣の琿春市を経て羅津港(北朝鮮)やザルビノ港(ロシア)などとの物資輸送路を構築している。こうして当地は朝ロ両国を始め両国の港を通じた他の国々との貿易拠点を目指して熱心に活動してきた。

この延吉市で開催された延吉・図們江地区国際投資貿易商談会=写真=は、州政府が中国全土はもちろん北東アジア各国や世界各地に広く呼びかけ、過去10回開催してきた意欲的なイベントだ。主催者発表によれば、今年は出展者1500人(ブース430)、バイヤー5000人、商談関係者2500人と盛大であった。関連イベントの「投資発展フォーラム」では、特産の高麗人参をメインに「健康産業」をテーマとするなど、近年の世界的トレンドである健康ブームにも的確に対応していた。

市の人口54万人(2014年、中国統計年鑑)のうち57%が朝鮮族で、市街地の表示には漢字とハングルが併記され、韓国からの投資が活発な模様だ。フェア会場にも最先端の韓国ITメーカーのブースなどが目立ち、当地での存在感の大きさが感じられる。

興味深いのは中国内からのブースで、鉄板を加工した干魚のオブジェを売る芸術学院の先生やその場で揮毫しながら自書を売る書道家など、芸術家が個人で出展し自らPRと販売をしていたことだ。この辺りにも現在の中国人の経済活動に対する熱い意識が覗われる。

延吉・図們江地区国際投資貿易商談会

新潟日報エリナレター掲載