都の伝統と変化一望

昨年12月下旬、非営利組織運営に関する情報交換のために、ERINAの研究交流協定先である北京科学学研究センターの招きで北京を訪れた。出発前日まで、大気汚染がひどく「赤色警報」が発令され、学校は休校、空港も多くの便が欠航していることなどが日本でもニュースになっていた。しかし、幸いなことに到着した北京は快晴で、持参したマスクは1枚も使わなかった。

今回が初めての北京訪問だったが、北京国際空港の広いターミナル内でも迷わず入国することができたのは、案内表示などがわかりやすかったためだと思う。

滞在中に訪れた世界文化遺産の頤和園(いわえん)は、18世紀に造られ、19世紀後半に西太后のために再建されたことで有名な皇族の庭園だ。広大な園内のすべてを見てまわることはできなかったが、昆明湖に沿って造られた700メートル以上の長廊と、頤和園のシンボルである仏香閣=写真=に上ってみた。

仏香閣へは、高さ20メートルほどの石製土台の壁に作られた階段を上って行かなければならない。階段の多さに途中で上ることをあきらめかけるほどだったが、休憩を繰り返しなんとか上りきることができた。八角形の美しい塔と、内部にある高さ5メートルの千手観音菩薩像(ぼさつ)像の凛とした姿には、階段で疲れた足のことも忘れ、しばらく見入ってしまった。

仏香閣からは、はるかに高層ビルが立ち並ぶ市街地も見え、長く守られてきた歴史と、変化し続けるものを同時に目にすることができた。

新潟日報エリナレター掲載