綏芬河 異文化が交錯

中ロ国境の街である中国黒龍江省・綏芬河(すいふんが)市を訪れた時に二つのことに驚いた。一つはロシア語看板の多さ、もう一つは傾斜した広場だ。

中心市街を歩くと、まず目につくのは中国語とロシア語が併記された看板だ=写真=。中国語以外の表記がある看板は珍しい話ではないが、綏芬河ではほとんどの看板にロシア語が入っており、ロシア語のみの看板すらある。近年、ルーブルが下落し、越境Eコマース(国際電子商取引)が盛んになったことで、綏芬河に出掛けて買い物するロシア人が減少傾向にあるといわれているが、それでも、ロシア人の往来は多い。

綏芬河市の公式ホームページによると2016年に、国籍を問わず綏芬河からの出国者数は約30万人、入国者数は約40万人になるという。単純に計算すれば、毎日約2000人が国境を越えたことになる。この中には、多くのロシア人が含まれるのだろう。

綏芬河は山間にあり、街の標高は平均500㍍。街の中を歩くと「上る」か「下る」かのどちらかになる場合が多い。市の中心部に位置する中心広場も例外ではない。南側が高く、北側が低く、かなり傾斜している。地面にキャリーケースを置くと徐々に転がる。

中心広場は「旗鎮広場」とも呼ばれている。その石碑には、1903年東清鉄道が竣工(しゅんこう)した時、綏芬河は中国、ロシア、日本、朝鮮、イギリスを含む18カ国の商人が集まって、この広場で旗を掲げた「国境の商都」だったと刻まれている。この街のにぎわいは昔も今も変わらないようだ。

新潟日報エリナレター掲載