暖房技術移転に期待

招へい研究員としてこの4カ月ほど新潟で暮らし、モンゴルとの研究や経済の交流に努めてきた。うまくいったり、いかなかったりだが、一番の関心事は新潟からウランバートルへの技術移転だ。

その一つとして、動物の脂肪を灯油に転用する可能性が挙げられる。冬のウランバートルは世界でも最も寒くなる都市の一つで、空気の汚染を引き起こしている。家庭の60%が暖房用に石炭を燃やしており、クリーンな暖房が渇望されている。

8月14日付ウォールストリートジャーナルの記事「クリーンエネルギーに大きな利益 その鍵となる動物脂肪」によれば、この有望でニッチなマーケットでは原材料のかなりの値上がりが認められるということだ。人口300万のモンゴルは、6600万頭に上る家畜を有し、豊富な動物脂肪を供給できる。私たちはもうすぐ旧正月を迎えるが、その時には大量の羊肉を消費し、その脂肪は捨てられてしまう。

ERINA25周年記念懇親会で柳都新興の芸妓(げいぎ)さんと話す機会があり=写真=、彼女はそれまで私が抱いていた日本に対する認識を大きく変えた。彼女は大学卒で、流ちょうな英語を話すのだ。その刺激的で楽しい会話力にすっかり魅了されてしまった。

彼女に相撲取りを目指す弟がいることを聞き、日本にいるたくさんのモンゴル人力士について尋ねると、彼女の祖父母は日本人力士を見るより強い力士を見ようとテレビ観戦するそうだ。

保護貿易主義が強まる時代にあって、私たちは自国にこだわらない広い視野で国際協力を考えていくべきなのだろう。

新潟日報エリナレター掲載