首脳会談の舞台は大学

4月25日、ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との初めての首脳会談の会場となったのは、ウラジオストク市郊外の極東連邦大学のキャンパスだ。なぜ、大学で首脳会談なのか。そもそもこのキャンパスは2012年にAPEC首脳会合を開催するために整備した施設を転用したもので、その後も様々な国際会議が開催されている。キャンパス内にはいくつかホテル棟もあり、金委員長もその一つに宿泊した=写真=。

筆者は、その半月前に同じホテルに泊まり、ロジスティクス専攻の学生相手に5日間の特別講義を行った。1日1コマではあったが、連日ロシア語での講義を準備するのに骨が折れた。ようやく最終日、担当の教員が学生に何かの用紙を配っていることに気づいた。見せてもらうと、講義についてのアンケート調査票だった。日本では多くの大学で導入されているが、ロシアでも導入が進んでいるらしい。1枚欲しいとお願いしたら、「あげても良いが、記入しちゃだめだ。お前は謙遜して、低い評価を付けるから」と軽口をたたかれた。

ロジスティクス専攻が外国人を招聘して特別講義を行うのは初めてなので、まずはロシア語講義ができる人材として筆者に白羽の矢が立った。次回は、学生に負荷をかけるべく、英語の講義を企画したいとのことだ。英語での講義も、日本の各大学が現在進行形で取り組んでいる課題である。各国首脳が訪問する、世界に開かれたキャンパスに学ぶ学生の目は外に向けられている。新潟の学生も広い視野を持つことを願う。

新潟日報エリナレター掲載