中国の中の異国満喫

8月下旬、北東アジア国際観光フォーラム(IFNAT)に参加するため、中国・黒龍江省の省都ハルビンを訪問した。IFNATは、北東アジア地域の観光に関わる産官学の関係者が、相互のネットワークを構築し、域内の観光振興による地域経済の発展を図る目的でさまざまな課題について議論を行う国際会議だ。

今回の会議は、ハルビン郊外にあるロシアのテーマパーク「ヴォルガ荘園」で開催され、中国、日本、韓国、ロシア、モンゴルから約140名が参加した。「ヴォルガ荘園」は、中国の民間資本により整備され、2010年にオープンした。面積約60万平方メートルの敷地(新潟県スポーツ公園=約64.6万平方メートルと同程度)にロシア正教の教会や古城を模した建築物=写真=のほか、20世紀初頭を思わせる約30棟の建物で古いロシアの街並みが再現されている。ホテル、レストランもあり、ロシア料理とウォッカを楽しみながら、ロシア人によるロシア民謡やダンスを鑑賞でき、ロシア情緒あふれた空間が演出されている。

ハルビンは地理的にロシアに近く、歴史的にも1898年のロシア帝国による東清鉄道建設開始や、その後もロシア革命から逃れた多くのロシア人が入植したことから、市の中心部には当時のロシア建築が多数残されており、「東方のモスクワ」「東洋の小パリ」と称されている。

今回、東洋と西洋が交わるハルビンでIFNATが開催されたことで、参加者は中国の中の異国の歴史や文化に触れ、国際観光が担う異文化交流を再認識・実感できた意義ある会議だった。

新潟日報エリナレター掲載