変化と実情見た韓国
先頃、大韓民国外交部の訪韓団に参加しソウルを訪問した。ソウル市内視察に加え、共同警備区域(JSA)、非武装中立地帯(DMZ)を見学する機会も得た。JSAやDMZの見学では、北朝鮮が韓国に兵士を送るために掘ったとされる「第3トンネル」の坑内も見学した。同様のトンネルが発見されているのは4本。その数倍ある可能性があるそうだ。朝鮮戦争があくまで「停戦」であるという隣国事情を実感し、終戦から70年以上経過している日本との違いを感じた。
韓国の流行発信地とされる江南(カンナム)地域も訪問した。韓国を代表する大企業がオフィスを構え、日系企業のビルも見られた。この地域には、国際展示や国際会議などが開催される大規模コンベンションセンターの「COEX」=写真=がある。国際会議場にはホテルが併設され、地下にはブランド店や韓国料理を堪能できるグルメ店が連なるショッピングモールが展開し、ショップの他にも水族館、巨大な図書館もあった。K-POPに関するミュージアム「SMTOWN MUSEUM」もあり、それぞれの目的で老若男女が多く行き交っていた。
訪問した日は、国際会議場では医学系の国際会議が開催されていた。会議中はWi-Fi(ワイファイ)を利用して、モバイル・アプリからプログラムや資料をダウンロードするよう大きなサインが表示され、参加登録する人やスタッフでごった返していた。
朝鮮半島情勢が昨年から変化しているが、長く変わらないこと、どんどん変化していくこと、両面を見た訪問だった。
ERINA(環日本海経済研究所) 企画・広報部部長代理 新保史恵
新潟日報ERINAレター2019年11月18日掲載