脱炭素の輪 波及期待

セーブ・ザ・チルドレンが行った最近の調査によると、今生まれた子どもたちはその祖父母の世代に比べて高い確率で気候危機に遭遇するという。

現行のパリ協定の二酸化炭素排出削減目標の下では、2020年生まれのこどもたちは1960年生まれと比べて平均で2倍の森林火災、2.8倍の農作物の不作、2.6倍の干ばつ、2.8倍の洪水、6.8倍の熱波を経験すると予測されている。

これについて、世界中の祖父母たちが憂慮している。「気候のための祖父母の会(Grandparents for the climate)」のメンバーであるベルギーの団体=写真=は、ヨーロッパ大陸の重工業創生の象徴であるジョン・コックリル像が立つブリュッセル(ベルギー)のリュクサンブール広場に集合し、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の開催地であるグラスゴー(英国・スコットランド)を目指した。

途中、エディンバラからの道のり100キロはスコットランドの発展に大きく貢献した産業革命にまつわるルートを徒歩で巡った。産業革命に多大な功績を残したジェームズ・ワットが蒸気機関を改良したこの地で、脱炭素の未来に向けて団結を呼び掛けた。

祖父母の会のような運動は北東アジアの国々ではまだ見られない。日本では世代間を超えた市民レベルの運動が広がり始めている。ごく近い将来、北東アジア各国でも運動の輪が広がることを期待したい。

新潟日報ERINAレター掲載