北東アジアの人流を活性化しよう

海外へ渡航する日本人(2001年)1,622万人に対し、日本を訪れる外国人は477万人で大きな出超となっている。国際旅行支出ランキングでも日本は世界の4位だが、収入の方は31位に後退する。国際相互理解を深める意味でも、国内観光産業を活性化する意味でも外国人旅行客の誘致を積極的に行うことが急務となっている。日本を訪れる外国人旅行者の33%が北東アジア諸国の人々だが、地理的条件や対岸主要国の経済発展を考えると北東アジア諸国から日本への旅行者が増加する可能性は大きい。

北東アジア5カ国(日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア)間の旅行客数を見ると、日本からの旅行者480万人に対し、日本を訪れるのは156万人に留まる。グラフが示すように、多数の日本人が中国や韓国を訪れているにも関わらず、これらの国々から日本を訪れる人は少ない。

この地域の人流の妨げになっている要因の一つはビザなどの制約が大きいことだ。この地域ではどこへ行くにもビザが必要だ。特例として韓国を観光に訪れる日本人旅行客にビザが免除されており、日本人の韓国観光ブームに繋がった。一方、中国人の海外旅行には厳しい規制があるため、北東アジア諸国を訪れる中国人の数は、中国を訪れる隣人の四分の一に過ぎない。同様に、日本を訪れるロシア人からも、ビザ手続きの煩雑さが指摘されてきた。

EU及びその周辺国では域内の国境を跨ぐのにビザなど不要だ。それでこそ経済圏も機能する。北東アジアでもビザなどの規制を緩め、人流を活性化させることが経済圏形成への第一歩となる。

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新潟日報エリナレター掲載