日本と極東の親密度

昨年11月から今年1月にかけて、ロシア極東から4つの使節団を受け入れた。新潟はハバロフスク、ウラジオストクと定期航空路を有し、名実ともにロシア極東への窓口といえる。ERINAの使節団受け入れもハバロフスク、ウラジオストク在住のロシア人が主だったが、昨年12月には、ユダヤ自治共和国、アムール州、チタ州と、日本とは直接の航空路を持たない地域の代表者を招聘した=写真=。

過去の例から、食事は日本食で大丈夫と思い込み、居酒屋、飲み屋などで食事、宴を催した。日本での日程も後半になり、時間、駐車場等の関係から、ファミリーレストランで食事することになった。と、誰とはなしに「こんなレストランで食事がしたかった」と歓声が上がった。メニューに写真はあるし、何よりも若者向けの肉料理が充実しているからに他なかった。

確かに、日本とは没交渉のロシア極東に住む人間にとって、和食は奇異な体験であろう。刺身など想像もつかない代物なのだ。ステーキであれ、ハンバーグであれ、同種の料理はロシア極東の田舎にもある、見慣れた食品なのである。以後はもっぱらファミリーレストランでの食事に終始した。

定期航空路は物理的に人流を担うだけでなく、相互に文化をも伝播する。ドイツのことわざに「愛情は胃袋を通過する」と結婚生活を比喩したものがあるが、まさに食事を通じ、日本は北東アジア地域に文化を伝達している。航空路を有する新潟は、別の視点では、日本文化伝達の窓口ともなっているわけである。

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新潟日報エリナレター掲載