海と松茸ときれいな空気と

9月22日から24日まで北朝鮮の羅先経済貿易地帯(経済特区)を訪れた。中国・吉林省の琿春市から豆満江を越えて朝鮮入国。中国側の道路はよく整備されており、快適であった。朝鮮側は国境から羅先市郊外まで約50キロが非舗装道路。沿道には花が植えられ、それなりに手を入れてあるが、大雨が降ると道が痛んでしまう。

羅先市は中国・ロシアと国境を接する朝鮮の北部国境地域にある。羅津港は天然の良港で、戦前から港町として賑わった。中国は豆満江の河口から10キロの地点までしか領土を持っておらず、日本海に出るためにはロシアか朝鮮を経由する必要がある。海を見ることができ、特に夏は海水浴が可能なことから、羅先は中国東北地方の人々にとっての観光地となっている。海水浴シーズンには1日1000人もの観光客が中国からやってくるそうだ。

羅先の海はとてもきれいで、透明度も高い。このきれいな海を生かして、羅先の人々はキムチを作るときに白菜を海水に浸してから漬け込むそうだ。また、豆腐もにがりを使わずに、海水を凝固剤として使っているとのこと。豊かな自然環境を生かした生活だ。山にも人の手が入っているようで、松茸も豊富にとれるようだ。残念ながら松茸料理は焼き松茸ではなく、松茸の炒め物だったが、香りはとてもよかった。

交通が不便で、これといった観光地があるわけではないが、自然と共に生きる生活が残っている羅先は、現代生活に疲れた日本人にとってもよい休養地になるかもしれないと思った。

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(写真:羅先市琵琶島の海。透明度が高いきれいな水である)

新潟日報エリナレター掲載