ロシアの京都議定書批准は?~『世界気候変動会議』に参加して~

9月末から10月初めにかけてモスクワ=写真=で開かれた『世界気候変動会議』に参加した。寒いのを覚悟して乗り込んだモスクワの街は拍子抜けするほど暖かく、連日の晴天続きもあって、持参した手袋はもちろんのことコートも不要だった。その暖かいモスクワに、地球温暖化などの問題を討議するために、世界から科学者をはじめ多くの関係者が集まった。

地球温暖化防止のための京都議定書は、アメリカの離脱もあっていまだに発効していない。その発効はいまや、ロシアが批准するかどうかにかかっている。そのロシアのプーチン大統領が、G8の場でこの会議の開催を表明していた。この会議を契機にロシアが京都議定書を批准するのではないか。そんな期待もあって、世界の注目が今回の『世界気候変動会議』に集まった。

プーチン大統領は、最も注目された開会挨拶のなかで次のように述べた。

「ロシアは、京都議定書への早急な批准を求められています。ロシア政府は、いまこの問題を詳細に検討・研究しているところです。決定はこれらの作業が終了した後に、ロシアの国益に従って行われます」。

結局、ロシアの批准は先送りされた。それどころか今回の会議では、京都議定書の科学的根拠やロシアの国益をめぐって、ロシア国内で激しい論争があることが明らかになった。ロシアが京都議定書を批准できるかどうかは、今後プーチン大統領がそれに向けてリーダ-シップを発揮し、国内の意思統一を図れるかどうかにかかっていると感じた。

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新潟日報エリナレター掲載