「西気東輸」天然ガス、上海へ

経済発展が著しい中国では、大都市へのエネルギー供給が問題となっている。昨年、一部で停電を余儀なくされた上海では、今年の夏も電力不足が見込まれている。こうした中、中国西部のタリム盆地から上海まで約4,000kmの天然ガスパイプラインを建設する「西気東輸(西のガスを東に輸送する)」プロジェクトが進行中だ。そのうちの東側部分が2004年1月に正式供用開始となり、オルドス盆地の天然ガスが上海に供給されている。先日、そのパイプラインの終点となる施設を訪問した。外国人の視察は我々のグループが最初とのことだった(写真)。

現在は主に都市ガス用に使われているが、今年中に工場など大規模需要家への供給も始まる。実は、上海には、1998年から東シナ海の海底ガス田からのガスも入っている。新しいパイプラインができて供給源が2つに増えたわけだが、それでも都市ガス、工場、発電所など今後も増え続ける需要に追いつかないので、海外から液化天然ガス(LNG)を輸入する計画もあるという。

上海市内では至る所で住宅やオフィスなどの建設が進む。電力やガスだけではなく、上下水道や通信網、道路といった都市活動を支えるあらゆるインフラの整備も急がなければならない。これらの計画・設計・建設を担当する専門技術者は多忙を極めているはずだが、同時に大きなやりがいも感じているに違いない。海底ガス受入施設で見た操業開始記念式典の写真からは、使命感と熱気が伝わってきた。

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新潟日報エリナレター掲載