北東アジア平和と女性の活躍

9月中旬、モスクワの国際関係大学で開催された「第2回日露学術・報道者会議」(写真)に参加した。モスクワ滞在中、政党関係者との面談を事務局がセットし、「ヤブロコ」のヤブリンスキー党首と1時間の面談が実現した。面談は質疑応答形式で進められ、日本の憲法改正の動きについて党首は次のようにコメントした。

「数年前まで日本のどの政治家も憲法改正の可能性を全面否定してきた。時代も変わったものだ。日本の再軍備はロシアにとってはどちらでも良い。強い反発は中国、朝鮮半島から沸き起こり、日本はその対応に苦慮するのではないか。日本はロシアを味方、少なくとも中立に置きたいと考えるだろう。ロシアは中国、朝鮮半島との若干微妙な政治ゲームを演じる必要があるが、日本につくこともできる。軍事大国になる日本への対応をアメリカも苦慮するのではないか。ロシアだけは困らない」。

会議に付属して同大学の日本専攻の学生との討論会があり、ここでも日本の憲法改正の動きが話題となった。この会議の日本側代表を務めた法政大学・下斗米伸夫教授は、教え子である男女学生の行動様式の差異に触れ、「積極的に海外留学ないし旅行を目論むのは女子学生で、男子学生は極めて覇気がない。憲法改正支持に若年男性が多いのは、覇気のなさの裏返し、空威張りでしかない」と話した。

ベスランでの悲劇を受け、ますます強権的な手法が見られるプーチン政権だが、男は直ぐ武力に訴えて話し合いの努力を放棄するご時世である。「真に女性的なものこそが、我々を永遠へと導く」とゲーテがどこかで言っていた。この場合、「永遠」とはカントの言う「恒久平和」ではないかと思う。新潟で行われる北東アジア経済会議でも、女性的視点が欠けているように思われる。力と力が拮抗する現代にこそ、北東アジアに平和と安定と繁栄の空間を創出したいものだ。出でよ、女性!

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新潟日報エリナレター掲載