ロシア環境専門家、酸性雨センターを視察

去る2月23日、ロシアの環境専門家10名が新潟市にある酸性雨研究センター(ADORC)を視察した。ロシア出身のセルゲイ・グロモフ副所長が、業務や取り組みなどについて英語のスライドを見ながらロシア語で説明された。言葉と専門分野を同じくするので、コミュニケーションも円滑になる。視察団からは「計量の方法はどのようにしているか」「この数値についてはどのように捉えるか」など、かなり専門的な質問がどんどん出され、副所長はその都度、丁寧に回答されていた。

ADORCは、ロシアを含めた東アジア12カ国が参加する酸性雨モニタリングネットワーク(EANET、事務局・国連環境計画アジア太平洋地域資源センター)におけるネットワークセンターに指定された国際機関であり、日本の国内センターも兼ねている。新潟での絶好に機会に、質疑応答と情報交換が盛り上がり、予定の1時間の視察時間を大幅に超えてしまった。

その後、視察団が向かった先は、新潟市の水族館・マリンピア日本海。入館するなり大水槽に駆け寄って、たくさんの魚たちが泳ぐ回廊の下で写真を撮ったり、目を凝らして中を覗き込んだりする姿は、先ほどまでの専門家の顔と打って変わってリラックスムード、ただの観光客に見えたが、本当は水質汚染や海洋生物体系についての調査をしていたのかも知れない。

先日、ロシアの批准が加わって京都議定書が発効された。この視察で、ADORCとロシア本国の研究機関は将来的な研究協力を約束した。環境問題の国際的な取り組みのネットワークは広がっている。

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新潟日報エリナレター掲載