モンゴル都市部の大気汚染対策にCDMが貢献

透きとおった空と新鮮な空気-そんなイメージのモンゴルも世界的な都市化傾向の例外ではなく、問題を抱えるようになってきた。人口のおよそ60%が都市部に住み、さらに増加傾向にある。2004年末、都市人口の約62%が首都ウランバートルに住んでいる。

こうした中で、ウランバートルなど都市部の大気汚染が深刻な問題となっている。大気汚染と子供たちに広がる呼吸障害には重大な関係がある。都市部における5歳未満の幼児の呼吸障害の発症率は、それ以外の地域の2~3倍に上る。車両の排気ガス、石炭発電・発熱施設、ボイラーや家庭用ストーブに加え、ゴミの焼却、道路の粉塵、砂嵐などが都市部の大気汚染の原因となっている。モンゴルでは年間500万トン以上の石炭、木材が発電・発熱、暖房、料理などに使われている。

こうした非効率で古い技術のため、モンゴルは国内総生産おける温室効果ガスの排出割合が世界最高レベルにあり、一次エネルギー供給量(石油換算トン)に対するCO2排出量は世界平均の3.5倍にも上ると計算される=グラフ参照=。

京都プロトコールで示されたクリーン開発メカニズム(CDM)が新しい技術の導入とCO2削減に貢献するものとして、モンゴル政府はCDMプロジェクト実施への活動を推進している。この夏、モンゴル産業貿易省、三菱証券、ERINAの共催によるCDMワークショップがウランバートルで行われ、多くのCDMプロジェクトの提案が議論された。発電・発熱効率を向上させるようなCDMプロジェクトがモンゴルでも近いうちに始まることが期待される。

fg050927_1
TPES:一次エネルギー供給量

新潟日報エリナレター掲載