清流と石油化学の街-吉林市

吉林省・長春から長吉高速道路を東へ約85km、途中この9月に開港したばかりの長春龍嘉空港を遠望し、1時間足らずで吉林省第二の都市(人口420万)吉林市に着く。ここには高句麗時代の山城跡や清代の寺観を残し、1954年に省都が長春に移されるまで省人民政府が置かれていた歴史がある。市内には長白山を源にする松花江がS字形に蛇行して流れていて清流の街の雰囲気が漂う(写真は臨江門大橋)。松花江はさらに北へ流れ、ハルビンを経て黒龍江(アムール川)へ合流する。

吉林市には中国でも屈指の石油化学国営企業である中国石油吉林石化公司の本社工場があり、大慶油田からパイプラインで輸送された原油を精製し、エチレン、スチレンなどの化学原料を製造している。現在の従業員数は24,000人で市内に19の工場があるとのこと。私が訪問した有機化学物合成工場内にはパイプ群が迷路のごとく張り巡らされていた。東北振興政策のプロジェクトの一つとしてエチレン増産のための施設を建設中とのことだ。

しかし帰国後、11月13日にここの工場で爆発事故が発生し、5人が死亡し1万人以上が避難したとのニュースを聞きショックを受けた。さらに松花江の水質が汚染された恐れがあるため、下流のハルビンで取水を停止し水道水の供給を停止とのこと。問題の早期解決を祈ってやまない。

吉林市には第一汽車(本社長春)の自動車工場もあり、最近ダイハツ自動車の進出が決定し調印を終えたとのことで、日本への期待が盛り上がっている。

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新潟日報エリナレター掲載