ますます世界的注目を浴びつつある北東アジア

先ごろ、英国王立国際問題研究所(ロンドン、写真は市内中心部ラッセルスクエア)で開催された「ロシアと北東アジアにおける戦略的ダイナミズム」というセミナーに参加した。英国の日本・中国・ロシア研究を代表する研究者が参集し、エネルギー問題の専門家の大きな注目も集めた。

最近、同様の国際会議に出席することが多く、北東アジアが世界で最も注目を浴びている地域の1つであることは間違いない。そのためか、世界各地でERINAの活動内容や設立背景について多くの人々から頻繁に尋ねられる。そこで彼らは、新潟県という一地方自治体がイニシャティブをとり、1993年の段階からこの地域全体の共存・共栄を目指した国際的な機関を設立し、汗を流してきたという事実に驚嘆の意を隠さない。

ロンドンの会合で、英国が誇る新進気鋭のある日本研究者が「日本は既にERINAという北東アジア専門としては世界最大の機関を有し、同地域の安定と繁栄を目指した主導的役割を担っている」と発言していたことには、むしろ「くすぐったさ」さえ覚えたが、反面、ERINAが担う「国際的責任」の重さを改めて痛感することになった。

今回オクスフォード大学にも足を伸ばしたが、そこで英国政府が来年から重点的な予算配分を行う地域研究分野として中東、中国、日本、ロシア(優先度順)の4つを選択したことを知った。中東や中国に研究の関心が集中するのは世界の常識だろうが、これら2地域への戦略を練る上でも日本やロシアの動向把握が不可欠ということらしい。イギリスと言えば「地域研究」の発祥の地、世界を地域別に研究し長期的な自国利益の活路を見出すという発想は、いかにもかつて大英帝国を築いた大国らしいと敬服した。

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新潟日報エリナレター掲載