米国西海岸モントレー滞在記

サンフランシスコから車で約3時間南下した太平洋岸の町-モントレー。映画「エデンの東」の舞台サリーナス、ビーチボーイズの名曲「サーフィンUSA」のサンタクルーズ、クリント・イーストウッドが市長を務めたカーメルに囲まれる。ノーベル賞作家ジョン・スタインベックの名作「缶詰横町」の舞台となった海岸線通りからは、広大な青い海で気持ちよさそうに泳ぐオットセイやラッコが見える。

人口3万人のこの小さな町は、19世紀半ばにカリフォルニア州初の中国人移民が漂着し、1890年代からは日本人移民も漁労に従事するなど、アジアとの結びつきは古い。ここに、政策志向型の人材を育成し、米国内外の政府系機関への優秀な人材を輩出してきたことで名高いモントレー国際大学(修士コースのみ)がある。

今春、ERINAと協力関係にある同大学東アジア研究センターで客員研究員としての生活を送る機会に恵まれた。ここでのレンタカー生活の中、原油価格が史上最高値を記録した。20年前に筆者が暮らした頃のガソリン価格は日本の4分の1。子供心に石油生産国・米国の「豊かさ」に圧倒されたものだが、現在、その価格は日本の8割まで上昇している。

石油価格上昇に関しては、中国の石油需要の急増に目が向かいがちだが、世界の石油消費量の約4分の1以上を占める米国のエネルギー消費構造も相変わらず重大要素だ。「北東アジア」の枠組みだけで、この地域のエネルギー安全保障は考えられない。「アジア太平洋」という枠組みを踏まえ、北東アジアを議論する必要性を感じずにはいられない米国滞在となった。

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新潟日報エリナレター掲載