世界で活躍“新潟育ち”の人材

95年から約11年間にわたりエリナに勤務したイワノフ氏が先日退職した。93年に設立された歴史が浅い組織の中では古参の方だった。今度は、ロシアの大手石油会社が北京に新設したアジア太平洋地域を統括する事務所の幹部だ。新潟がエネルギー分野で様々な優位性を持っていることを、大いに会社にアピールすると約束してくれている。

エリナは、アルバイトの留学生を含めても30数人という規模の組織であるが、人の出入りはかなり激しい。アルバイト学生が短期で入れ替わるのはどこの会社でも似たようなものだと思うが、エリナの場合、いわゆる研究スタッフの中にも短期間の人たちがいる。その多くは、国内外の政府や研究機関、企業などからの出向者や客員研究員など。短い人で半年、長い人は数年にわたって勤務した後、出身母体に戻っていく。

例えば、約10年前に中国外交部から派遣されてきていた馬継生氏は、現在東京の中国大使館の参事官だ。先日お会いした際には、新潟に恩返しをしたいと話しておられた。このほか、アメリカから受け入れたインターン学生の中には、その後アメリカ国務省に就職が決まった若者もいる。もちろん研究者として業績を上げている方々もいる。エリナに在籍した優秀な人材が世界各地で活躍することは、新潟にとって大きな財産だと思う。

「交流人口の拡大による地域活性化」というと、来訪者を増やすことを考えがちだ。しかし、それと同じように大切なのは、新潟を去っていった人達がその後も新潟を応援し続けてくれることだろう。OB・OGの活躍を見るにつけ、「エリナを去る人が増えるほど新潟の発展可能性が広がるのではないか」という、少しおかしな錯覚に捉われそうになる。

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写真「歓送迎会のひとコマ」

新潟日報エリナレター掲載