モンゴル パーティーの季節
モンゴル人の大多数は仏教徒なのでクリスマス自体をお祝いはせず、新年を迎えるためのイベントと一緒に祝うのが一般的だ。街の通りは鮮やかなイルミネーションで飾られ、各家庭ではクリスマスツリーを飾って、子供たちのためにプレゼントを用意する。恋人や友人、雇い主、子供たちの学校などが主催するさまざまなパーティーが行われるため、人々は年末までたくさんのパーティーに参加してこの時期を過ごす。
パーティーは学校などではそれぞれの校舎で行われるが、会社や政府などの組織ではレストランやホテルで行われることが一般的だ。レストランにはこうした新年を迎えるパーティーの予約が殺到し、非常に混雑するので、時期を早め、12月初旬頃から開催されるようになってきた。
女性はドレスを身にまとい、男性は白いシャツに黒のスーツ。毎年開催されるパーティー…女性としては同じドレスを二度着るわけにはいかないので、そのドレス選びには余念がない。パーティー用のドレスのレンタルは、最近、人気のサービスだ。
モンゴルの会計年度は暦年と同期の1-12月であるため、それぞれの組織が開催するパーティーでは、1年間を振り返り、“年間ベスト従業員・職員”が選出され、お祝いされる。社会全体としてもビジネスや芸術、スポーツなど、さまざまな分野でのベストオブイヤー、トップ10、トップ100などが選出されるのが恒例行事だ。
この時期になると、日本で暮らすモンゴル人達はクリスマスを兼ねた新年を迎えるためのこうしたパーティーを懐かしく、恋しく思う。
ERINA(環日本海経済研究所) シャグダル・エンクバヤル
新潟日報ERINAレター2006年12月26日掲載