あこがれの北海道、沖縄訪問

客員研究員としてのERINAへの派遣期間が終了する直前の3月5日~11日に、ずっと憧れていた北海道と沖縄を旅した。1週間の間に雪が舞う札幌市から夏を感じさせる那覇市まで、日本列島の縦断の旅だった。

札幌は5年振り、5度目の訪問だ。12年来の友人である北大農学部の教授と再会した。二人で肌寒い風の中で時計台の鐘聞いては有島武郎の「星座」を思い出し、オープンしたてのJRGOGO飲食街や札幌ハルビン飯店に行っては、一緒に酒を飲み、思い出を語り合った。

銀世界の札幌に対して、沖縄は南国の風情を漂わせ青い空・海・島で観光客の心を慰める。近年、沖縄観光・飲食ブームに加えて、「沖縄文化」、「沖縄考古」、「沖縄歴史」に注目が集まり、「沖縄は日本古代歴史の集大成」といわれるほど、歴史・社会学者が関心を寄せている。国際通り、美ら海水族館などはもちろん魅力的だったが、ひめゆりの塔や平和祈念堂などでは、過ぎ去ったあの激動の時代の人々の悲鳴が聞こえてくるようで、印象深かった。

今回の旅は、新潟から空路で札幌へ行き、また新潟に戻った後、新幹線で東京へ行きそこから那覇へ向かった。これは合理的な方法ではないかもしれないし、正真正銘の縦断ではないかもしれない。しかし、札幌と那覇を訪れる際の中継地として、住み慣れた新潟の存在が私には無視できなかった。新潟が私の拠点なのだ。

私は、もう中国に帰国するが、1年間を過ごした新潟が、4月に日本海側唯一の政令指定都市として新たに生まれ変わり、さらに魅力的な都市となることを期待している。

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札幌にて

新潟日報ERINAレター掲載