北東アジアの今見える街

水都、柳都と呼ばれる新潟市に赴任してあっという間に1ヵ月半が過ぎた。4月中旬、通勤途中で見た信濃川沿いの桜は見事だった(=写真)。やさしい白とピンク色が明るい春を演出している様子は、これまで東京で見てきた桜と一味違っていた。新潟での新しい発見や驚きを経験するたびに、日本で暮らして10年以上になるが、このきれいな海港都市・新潟については余り知らなかったことを痛感する。

大都市・東京に比べ、この地では北東アジアがリアルに見えてくる。気候の変化が激しい新潟の如く、昨今の北東アジア地域の状況も刻々と変化を続けている。複雑化する北朝鮮問題のような不安要素を抱えながらも、近年におけるダイナミックな経済発展、増えつつある二国間・多国間の経済協力など、着実な進展が見られる。ERINAに勤務し、新潟で生活を始めて、新潟の地政学的な優位性を活かして、北東アジア地域について深い洞察を踏まえた研究に取り組みたいという気持ちが日に日に高まっている。

外交・軍事用語に、オブザベーション・ポスト(observation post)という言葉がある。かつての香港は典型的なオブザベーション・ポスト、つまり、中国大陸の情報観測ポイントかつ情報発信地だった。現在、そのオブザベーション・ポストは中国大陸との貿易中継地として発展を遂げている。

このように、新潟も北東アジア地域のオブザベーション・ポストとして機能していくことを期待している。情報の収集・発信を通じて、北東アジア地域の経済・文化交流を深め、新潟、そして北東アジアが大きく発展していくことを願っている。

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新潟日報エリナレター掲載