極東2市 ハブ空港で綱引き

旧ソ連で航空会社といえば国営の「アエロフロート」社で、1973年に開設された新潟~ハバロフスク線も同社の運航だった。ロシアになって市場経済への移行が始まると、非効率な巨大国営企業を解体して競争を導入するという目的で、分割民営化、新規民間航空会社設立などが進んだ。「アエロフロート」社が運行するのはモスクワ発着の幹線が中心で、地方路線は各地の航空会社が運行するようになった。例えば、新潟~ハバロフスク線の運航はハバロフスクに本社がある「ダリアビア」社、新潟~ウラジオストク線はウラジオストクに本社がある「ウラジオストクアビア」社といった具合である。

ところが、ロシアの航空政策が転換され、今度は逆に「アエロフロート」社が「ダリアビア」社など極東の3つの航空会社を統合して、新たな子会社を設立しようとしている。その際には、ハバロフスク空港をこの地域のハブ空港として活用する計画だ。

先月、ハバロフスクで開催された極東のインフラ整備に関するセミナーでは、こうした動きに対して、「ウラジオストクの方が適当ではないか」といった意見も出されていた。ハバロフスクとウラジオストクは共に新潟の姉妹都市であるが、常にライバル関係にあり、その2都市がここでも争う形となっている。「ハブ」のロシア語表記は「Хаб」、そしてハバロフスクを3文字で略記した場合も「Хаб」、両者とも同じ表記になるという語呂合わせの面白さはあるのだが、もちろんそんな理由で決まることではない。

いずれの結論になるにせよ、利用者からしてみれば、安全で安くて便利なサービスが何より大切だ。新潟とロシア極東の交流を支える足が充実することを期待したい。

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ハバロフスクの街並

新潟日報エリナレター掲載