人への投資 年月経て実結ぶ

日露経済貿易政府間委員会第1回地域間交流分科会。舌を噛みそうな長い名前の会議が10月26日にウラジオストクで開催された〓写真〓。日本側は外務省、ロシア側は経済発展貿易省が中心となって開催したもので、双方から約130人が参加した。

政府や日本経団連の企業関係者らと並び、北海道、秋田、新潟、富山、石川、島根から地方自治体の職員も参加した。今は自治体間競争の時代で、対ロシア極東との経済交流でもお互いの競争意識がのぞく。しかし、同時に各自治体に共通する課題も多い。休憩時間などを利用して情報交換を行い、普段あまり触れることのない他県の状況などを知る機会となったようだ。

話をしているうち、極東国立大学が話題となった。今回の会議には、1992年にウラジオストクが開放された直後に留学した第1期生から、現在留学中の富山県庁派遣職員まで計6人が参加。他の留学生の消息や当時の思い出話などに花を咲かせ、「ミニ同窓会」の様相を呈した。OBが各所で活躍しているとの話を聞いてうれしく思った。

90年代初め、ロシアの未来に希望を持ってロシア語を学んだ学生らは、その後10年間も日ロの経済関係が低迷するとは思わなかっただろう。この間、ロシア語を使って活躍する場は限られていた。最近になってロシア経済は急速に成長し、大小の日本企業がロシアとのビジネスチャンスを狙っており、語学ができる人材への要請も高まっている。地元企業を支援する立場の自治体でも、現地を知る人間が必要とされている。やや時間はかかったが、「人への投資」が活きる時代となった。

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新潟日報エリナレター掲載