遼寧都市群構想に現実味

エリナでは中国東北三省の社会科学院と学術交流協定を結んでいる。社会科学院とは政府系のシンクタンクで、政治経済、歴史民族、哲学文学など幅広い分野で調査研究を行い、行政に対する政策提言や情報発信などをしている。先日、遼寧社会科学院からトップを含め6名の関係者が来県し、当所と合同のワークショップを行った。

遼寧社会科学院の人員は約200名程度で、院内には独立した研究所や雑誌社も設置されている。このようなアカデミーが、中国では各省・都市に存在するのである。社会科学院の研究員は日本と異なり、教授クラスの扱いで、英語読みでは「プロフェッサー」と称している。

ワークショップの中身は、双方の研究者による成果報告で、特に日本でも関心の高い中国東北振興政策において、遼寧省が進める遼寧中部都市群構想に報告が集中した。

これは瀋陽を核とする周辺6都市が地域経済圏を形成することで、人口2200万人規模の巨大市場を作り、大連や営口との港湾都市との連携によって上海や北京に続く地区を目指そうとする構想で、今月発行の「ERINA REPORT Vol.79」でも特集を組んでいる。

遼寧側からは同構想の提唱者で省政府の諮問委員でもある馮貴盛氏も報告し、都市群一体化の進捗状況を熱く語った。また、新潟が行ってきた広域合併と政令市指定までの取組みや社会保険制度について担当者からレクチャーを受けるなど、経験を学ぼうとする意欲も感じられた。

日本とは近い距離にありながら、企業間協力が今一つ進まないと言われている中国東北だが、経済的にも最重要地域である遼寧中部都市群の発展〓写真〓がこの関係を牽引するであろうことを予期させる交流だった。

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新潟日報エリナレター掲載