頼もしい“セールスマン”

3月上旬、大河・松花江がまだ氷結しているハルビン市を国際観光調査のために訪れた。出迎えてくれたのは黒竜江省外事弁公室職員の朱星和さん。彼は「新潟県ハルビン連絡員」の名刺を差し出した。本県との交流事業で開始された連絡員としての初仕事が私たちのサポートだった。

中国からは年間3200万人が出国し、日本への渡航は第8位の90万人だが年々急増している。

黒竜江省には450社余の旅行社があり、そのうち日本への観光団体ビザの申請権を持つ旅行社は9社のみ。出国業務を取り扱う旅行社は、約2400万円の保証金を行政機関に、日本への団体観光客は1人当たりおよそ75万円を旅行社に納める。何もなければ戻ってくるお金だが、観光目的で来日する中国人のハードルはまだ高い。それでも日本への旅行を希望する人は多く、海外旅行ができるお金持ちが不法残留する必要もないと旅行社は苦笑する。

ちなみに、ハルビンから新潟を経由し、東京・関西を回る旅行は1週間で約12万円、欧州4カ国周遊旅行は約18万円が相場とのことである。

今年は本県と黒竜江省が友好提携25周年、来年は新潟市とハルビン市が友好提携30周年を迎える。先方は行政、市民、青少年の相互訪問に積極的であり、県・市からの情報発信を増やすなど交流人口の拡大に向けた更なる施策が求められる。

朱さんは、石畳とロシア洋館が建ち並ぶ「中央大街」で新潟をPRしてはどうかと言う。我々が訪問した時は都市計画の広報展示をしており、人々が足を止めていた。〓写真〓

旅行社訪問の際、彼は「新潟をよろしく」と名刺に新潟の観光パンフレットを添えてしっかりPRしていた。その顔はすでに頼もしい新潟のセールスマンになっていた。

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新潟日報エリナレター掲載