国民に定着した高速鉄道

4月に韓国の釜山(プサン)で開催された国際会議に参加し、ソウルから釜山への移動に韓国高速鉄道KTXを利用した。2004年、日本の新幹線に次いで、アジアで2番目の本格的高速鉄道として出発したKTXも今年で開業4年目、すっかり国民の移動手段として定着した様子であった。

現在は、首都ソウルと韓国第2の都市釜山を結ぶ京釜(キョンブ)線と、途中から分岐して南西部の全羅道(チョルラド)に向かう湖南(ホナム)線の2ルートが、ちょうど“人”の字形で運行している。このうち今回乗車した京釜線は、東海道新幹線に相当する大幹線だ。

列車の外観は、技術を導入したフランスのTGVにそっくり(=写真=)。KTXは、先頭と最後尾が電気機関車、動力客車2両、客車16両の20両編成になっている。レール幅は新幹線と同じ標準軌であるが、車体は一回り小さい。車内は、「普通車(一般室)」が横4列座席、グリーン車に相当する「特室」が横3列の配置で、ちょうどミニ新幹線(秋田、山形)の車両と同様である。

料金はソウル―釜山間(距離はほぼ東京-大阪間に相当)で普通車(一般室)が約45,000ウォン(約4,500円)、特室はその1.4倍である。韓国の他の交通料金と同様に、政策的にかなり低く設定されている。

いざ乗車してみると、ソウルから釜山まで通して乗る人も多いが、大田(テジョン)、大邱(テグ)など、途中の地方都市で乗降する人もかなりの割合だった。このような使われ方は、新幹線と同じく、鉄道の特性が発揮されているといえる。今後、KTX沿線が一つのメガロポリス(巨大都市圏)として、有機的な結びつきを一層強めていくのではなかろうか。

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新潟日報エリナレター掲載