発展の内モンゴル 環境危機

近年、中国・内モンゴル自治区では、乳製品工業が著しい発展を遂げ、中国国内で注目されている。ここ数年のGDP成長率は、東北3省や全国平均と比較しても著しい=グラフ参照=。同自治区はまた、豊富なエネルギー資源を有する地域でもあり、石炭の埋蔵量は国内首位だ。耕地面積も国内第3位、農業地帯としてもよく知られている。さらに、この地域の遊牧文化や広大な草原は、内モンゴルの観光資源として有望であり、観光業が成長する可能性を秘めている。

一方で、同自治区の経済発展は深刻な問題も抱えている。中国国内での牛・羊肉の需要が急増する中、遊牧民たちは牛や羊の放牧頭数を増やし、限られた草原に過度に放牧したため、結果、草原破壊は極めて厳しい状況にある。

2007年には、内モンゴル西部で砂漠化された草原の面積が約9万360ヘクタールに広がった。また、内モンゴルの企業は古い設備のままのところも多く、エネルギー効率が悪い。加えて、観光業や物流に影響するインフラは未整備なのが現状だ。

来週の6月1日から3日間、新潟市内で「2008年日中経済協力会議」が開催される。この会議は、来年は内モンゴルがホストとなり同地で開催される予定だ。これからは、北東アジアにおける重要な地域としてプレゼンス(存在感)を高めるために、深刻な環境問題を克服しつつ、農業・畜産業やエネルギー資源、観光資源などのメリットを活かして、地域の発展を図ることを期待している。

内モンゴルのGDP成長率
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新潟日報エリナレター掲載