教訓生かし防災体制強化を

様々な自然災害に見舞われ、中国にとって、今年上半期は多事多難の半年だった。

春節(旧正月)前後に中西部地域に大きな被害を及ぼした大雪・寒波、5月12日に南西部の四川省で起こったマグニチュード8の四川ブン川地震、6月に江南・華南各地を襲った暴風雨。特に、四川ブン川地震の死者・行方不明者は、6月29日現在8万7599人に及び、痛ましい惨事となった。その人的・経済的被害の詳細については、調査研究・北東アジア情報ファイルのページで私のレポートを公表している。

今回の地震について、中国政府による迅速な救援対策、被災地の情報開示、海外救援隊や医師団の受入れなど、国内外から評価されたことは確かだ。ここで特筆したいのは、全国規模で市民や企業が自主的にかつ積極的に被災者募金活動に取り組んでいることだ。募金を寄付した市民(企業)に対して、中国赤十字社からは「赤十字の人道救助事業へのご支持に感謝し、この寄付証書を交付する」と書かれた「栄誉証書」(=写真=)が授与される。このような社会参画・ボランティア活動が、今後の経済社会発展へとつながると評価されている。

しかし、類似の災害が将来起きた場合に備える防災体制が現段階ではあまり議論されていないのは少し残念な気がする。今だからこそ、災害発生時の緊急避難先や防災体制、緊急時の政府各部門の役割について、時間をかけて対策を講じる時でもあるのだ。今後は中国が自然災害に対して防災体制を整えることを期待したい。無論、防災に関しては日本からも多分野で学ぶ面があることを記しておきたい。

*四川ブン川地震 ブン:さんずい+文

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新潟日報エリナレター掲載