三江平原農業の進化を実感

中国では朝夕の涼しさに秋を感じる9月上旬、食料問題調査のため黒龍江省の北東部に位置する三江平原を訪れた。三大河川(アムール川、松花江、ウスリー川)が合流する広大な三江平原〓写真〓は、豊富な水と肥沃な土壌に恵まれ、中国の重要な農業地帯となっている。

調査の一環として、ジャムス市から車で1時間ほどの距離にある新華農場に足を踏み入れた。同農場の農用地面積は2.9万ヘクタール。水田を中心に、トウモロコシ、大豆などが作付けされる。新潟県が三江平原の農業開発に協力した縁もあってか、現地関係者は、地平線を見渡せる平原の広さに圧倒された我々一行を温かく迎えてくれた。

稲作農家の一人に、これからの収穫はどの程度手刈りで行なうかと尋ねたところ、「いつの時代のことを聞いているの?」と聞き返された。後で農場責任者から「田植機、コンバイン収穫機などの農業機械が殆ど普及している」と説明を受け、今までイメージしてきた中国農業像とは違うことに気付いた。同行した日本の農業専門家も、農業技術についてのヒアリングを通して、日本との技術の差が縮まっていると感じたようだった。

昼食にボリュームたっぷりの中国東北料理を御馳走してくれた農場技術者は、食事中も減農薬米や、自然環境と調和した農業などについて熱く語ってくれた。帰りの車窓から、青い空と緑の平原を眺めながら、収穫で賑わう風景、そして農家の微笑ましい姿が浮かんでいた。

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新潟日報エリナレター掲載