シベリア鉄道にも不況の波

シベリア横断鉄道調整評議会の年次総会が11月12-13日、チェコのプラハで開催された〓写真〓。同鉄道の国際コンテナ輸送に関わる24カ国の関係機関から約250名が参加し、国際複合輸送の円滑な運営と競争力の強化について話し合った。

シベリア鉄道の国際コンテナ輸送は2000年以降、好調なロシア経済の下で拡大を続けてきた。会議の資料が準備された時点では2008年も9月までは順調に成長してきたと記されている。しかし秋以降、世界金融不況の波が国際輸送分野にも及んできた。

先ず、東アジア-欧州間海上運賃が暴落し、ロシア北西部向け輸送においてシベリア鉄道ルートは経済競争力を失ってしまった。好景気に浮かれ頻繁に値上げを行ってきたロシア鉄道の強気な姿勢が裏目に出た形だ。韓国の業者は、「3ヶ月に一度の頻度で鉄道料金が値上げされた結果、貨物は海上ルートへ移ってしまった」と嘆く。慌てたロシア鉄道は値下げを検討し始めた。同ルートが経済競争力を取り戻すには鉄道、港湾、船社が足並みを揃えて大幅な値下げに踏み切る必要があるだろう。

さらに原油価格や株価の暴落を受けてロシア経済の減速が鮮明だ。既にロシアの自動車輸入台数は減少し始めた。ロシア政府は来年のGDPの伸び率見通しを大幅に下方修正した。今回の不況は地球規模で揺れ動いているだけに一国の経済運営で対処するにも限界がある。

久しぶりに日本でも日が当たり始めたシベリア・ランドブリッジが長い冬の時代に逆戻りしないことを祈るばかりだ。

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新潟日報エリナレター掲載