新型インフル対策 違い実感

「新型インフルエンザが世界で大流行」「薬局ではマスクの品切れ店続出」「日本でも初の感染者を確認」等々、新型インフルエンザ関連報道が賑わう中での欧米出張となった。筆者の周囲も気が気でない。成田空港ではマスク姿の日本人客が溢れ、筆者もマスクと除菌ティッシュを大量に買い込み海外に発ったが、同様の姿の外国人を見かけることは殆どなかった。

最初に降りるサンフランシスコ到着の直前、機内では、新型インフルエンザ対策アンケートとして、乗客の訪問先や何かあった際の連絡先等を記入する用紙が配られた。しかし、同地からワシントンDCに飛ぶ乗り換え便ではアンケートすらなかった。

数日後、今度はワシントンDCからパリに飛んだ。機内では何ら注意を呼びかける配布物はない。パリの空港に到着しても、「新型インフルエンザが世界で流行中」というポスターが貼ってある程度。帰路は大西洋を逆戻りしてサンフランシスコで1泊し、帰国した。その間、成田に着陸して機内検疫を体験するまで、道中いっさい同様の機会はなかった。

今日、伝染病の伝播は、ますます深刻化するグローバル問題となっている。今回は出張の「副産物」として、各国における新型インフルエンザ対策の齟齬を「体当たり」で確認し、予期せぬ視点から国情の違いを感じる旅となった。今回訪れた国々に比べ、日本社会での騒ぎ方が最も大きい。それだけ用心しても、国内で感染者が次第に増えつつある。とはいえ、国際的医療協力は日本がイニシアティブを発揮すべき分野には違いない。

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国際列車が集結するパリ北駅

新潟日報エリナレター掲載