キルギス人と祖先は同じ?

旧ソ連邦は広い。中央アジアに位置するキルギス共和国もその一つだ。人口約540万人、日本の約2分の1の面積を持つ同国は、国土全体の40%が標高3,000mを超え、4,000m級の峰も珍しくなく、「中央アジアのスイス」と呼ばれる自然豊かな山岳国である〓写真〓。2008年10月から今年3月まで、日本のOD(政府開発援助)A無償資金協力の一つである人材育成支援無償事業(JDS)のプロジェクト・コーディネーターとして、キルギス共和国の首都ビシュケクで仕事をする機会に恵まれた。JDSとは、開発途上国の若手行政官を日本の大学院で受け入れ、母国の社会・経済開発に関わる課題を実践的に解決する人材の育成を支援する事業だ。キルギスは3年前から支援対象国となり、今年7月には第3期生が来日している。南魚沼市にある国際大学も受け入れ大学の一つだ。

アジア系の外見をした民族が多く居住する中央アジア諸国の中でも、キルギス人は特に日本人に似ていると言われている。「キルギス人と日本人は昔兄弟で、肉が好きな者はキルギスに残り、魚が好きな者は東に渡って日本人になった」という俗説があるほどだ。キルギス人は一般的に親日家として知られており、この逸話を好んでいるようだ。日本からの来賓を迎えたキルギス人は酒宴で必ずと言っていいほど、この話を披露して場を盛り上げてくれる。

キルギスでは常にキルギス人と見なされていた私は4月から、海と川の美しい都市新潟に活動の場を移し、ERINA広報・企画室で企画員として働いている。新潟の美味しい魚に舌鼓を打ちながら、「あの逸話、まんざら嘘でないのかも」とふと思ってしまう今日この頃である。

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新潟日報エリナレター掲載