ゴビ砂漠で進む緑化計画

先ごろ、モンゴルのドルノゴビ(東ゴビ)県政府の要請による植林の開発状況視察のため、新潟から使節団に同行してサインシャンド市を訪れた。

ウランバートルからモンゴル縦断鉄道で南へ10時間。サインシャンドは、仏教の高僧で学者でもあったダンザンラブジャーが約180年前に建立したハマリーン寺院の修復によって、主要な観光地の1つとして注目されている。ダンザンラブジャーの日本人の弟子が植えた桜の木が、今も毎年5月になると花を咲かせ、訪れる人たちを驚かせている。また、ここは豊富な鉱床に近いことから、将来はモンゴルの重工業発展の拠点としても期待されている。

しかし、モンゴル・ゴビ高原の中央に位置するこのあたりは地球温暖化の影響もあってか、砂漠化が急速に進んでいる。そのため、自然生態系と社会生活の保全・改善が、重要な課題となっており、その解決策として、モンゴル政府はこの地域に樹木を植える「グリーンベルト」構想による緑化計画を進めている。地域には計画による看板〓写真〓も建てられている。また、この地域の自治体では、野菜や果物などの緑を植えて、地元の経済活動を助け食料の自給にもつながる活動も展開している。

主な活動のいくつかは既に始まっているが、今後の進展にはさらなる協力と支援、とりわけ経験豊富なパートナーからの技術・知識の移転が不可欠だ。日本有数の農業県・新潟は、自治体や地域社会レベルでいろいろな形の協力ができるだろう。本県では昨年来、ウランバートル市の道路排水分野での技術協力を行っているが、今回の訪問がさらに協力の輪を広げる先がけとなれば嬉しく思う。

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新潟日報エリナレター掲載