使命感持った若者に感動

研究滞在先のワシントンDCで先日、「ナショナル・ユース・リーダーシップ・フォーラム」という、米国の若者たちの熱い視線を受けながら話をする機会に恵まれた。1992年に設立されたこのフォーラムは毎年、国際問題や法律、医学などの分野ごとに全米から高校生を選抜し、1週間の合宿研修を行う。参加者は、同じようなキャリア志望をもつ同世代の新たな仲間と触れあうと共に、首都・ワシントンの様々な政策決定者や研究者たちと直接意見を交わす機会に恵まれる。

筆者が招かれたセッションには、国際問題に関心を寄せる約300名が集まった〓写真〓。テーマは、北東アジアの将来像。学生には、専門家たちとのやりとりの後、幾つかのグループに分かれて政策提言を行うという宿題が待ち構えている。質疑応答の時間は、ここぞとばかりに挙手の嵐になった。「今後、東アジアは米国を必要とするのか」、「中国と米国は本当に協調できるのか」、「拉致問題が解決すれば、日本は北朝鮮に莫大な援助をするのか」等、専門家顔負けの鋭い質問が相次いだ。

筆者は、知的好奇心と使命感に目を輝かせる金の卵たちに感動しつつ、彼ら彼女たちには、「将来の世界に役立ちたいという今の夢を大切に、決して諦めないでほしい」というメッセージを贈った。

今後、北東アジアに対する国際社会の注目度はますます高まるだろう。その分、北東アジアの若者が世界に向けて積極的な発言していくことも重要だ。日本では、新潟がそのイニシャティブをとっても良いだろう。

fg100223_1

新潟日報ERINAレター掲載