拡大する中ロ貿易映す国境

2009年12月10日早朝、東シベリア・チタ発の夜行列車”DAURIA”号でザバイカルスクに到着。氷点下25度の外気に身震いする。ザバイカルスクは人口1万人ほどの貧しき国境の村だが、拡大する中ロ貿易の要衝として存在感を高めている。

24時間窓口を開いている道路国境の検問所にはトラックやバスが列をなす。鉄道に目をやると原油タンクを積んだ長い列車がロシアから中国へと抜けていく。さらに、2008年10月に完成したトランスコンテナ積替えターミナルでは中国から来たコンテナ列車が横付けされ、コンテナが広軌のブロックトレインへ積み替えられていく。リーマンショック後の不況で貿易コンテナは減少してしまったが、景気回復後を睨み、日本の輸送業者が試験輸送を始めている。日本~大連/天津~満洲里経由でロシアへ貨物を輸送するためだ。

翌日、列車で国境を越え中国・満洲里へ渡った。氷点下29度とさらに冷え込む。鉄条網の向こうとは対照的に人口も20万以上と大きく、近代的で、ロシア人担ぎ屋を対象とした問屋街が賑うこの町を、ロシア人たちは複雑な気持ちで見ている。町を歩くと、毛皮コート、ブーツ、セーターなどロシア人が寒い冬を過ごすために必要な消費財の多くが実は中国製であることが分かる。一方、満洲里駅に到着して大慶行きを待つ原油タンク群には物言わぬロシアのプライドが感じられた。

中国とロシアは経済的補完関係を活かし、鉄条網を隔てて人とモノの往来が盛んに行われている。

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新潟日報エリナレター掲載