北京に今年最大の黄砂襲来

先月、出張で高成長に沸く中国・北京を訪れた。滞在中、好景気の真っ只中にある独特の高揚感とざわざわした不安感が入り交じる雰囲気を味わった。人々の会話を聞いていると、最もホットな話題は不動産のようだ。目下、実体経済から大きく乖離する不動産価格は止まるところを知らず、うなぎ上りに上昇している。若い世帯を中心に、住宅ローンの返済が重い負担となって「房奴(住宅の奴隷)」が急増中だとか。

そんな北京の経済的活況に水を差したのが、中国北部を襲った今年最大の黄砂だ。3月20日未明から激しい黄砂が吹き荒れ、北京の空一面が真っ黄色に染まった=写真=。通行中の市民はマスクを着用するか、スカーフなどで鼻や口を覆いながら、気の毒なほど難儀そうに歩いていた。猛烈な強風と黄砂が少し落ち着いた夕方頃、ホテルに戻りテレビをつけたら、「数カ月前から中国西南部は100年に1度と言われるほどの大旱魃に見舞われ、その深刻さを増しており、2千万人以上が飲用水不足に陥っている」というニュースが繰り返し流れた。

今回の北京滞在で、不動産と黄砂から中国経済の縮図を見たような気がする。経済の好調さが伝えられる中、黄砂、旱魃をはじめ中国が抱える問題は山積みだ。さらに翌21日、黄砂は新潟にも飛来したと聞く。これらの問題の解決は、中国自身の努力によることはもちろん、日本にとっても決して他人事ではないということを改めて気づかせてくれた。

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新潟日報エリナレター掲載