日本語生かせる場が必要

ロシア人、特に極東の住民は、大の日本びいきである。日本には高い精神文化と科学技術が同居しており、勤勉で、清潔で、礼儀正しく、国土が小さくて資源が乏しいにも関わらず経済大国になった、などなど日本に対する称賛の言葉は途切れることが無い。社交辞令としてほめている部分もあるとは思うが、日本製品に対する信頼感などは生活実感に基づくものだと思う。例えば、何年も乗り続けた日本の中古車の自慢話を聞くと、愛車に対する信頼とそれを作った日本人に対する尊敬を強く感じる。

当然のことながら、日本への関心は高く、ソ連崩壊以降、極東の多くの大学が競うように日本語教育を始めた。今や、ほとんどの大学で日本語を学ぶことができるようになっている。また、それ以外に市民が日本語を学ぶ機会も多い。先日訪れたハバロフスクでは、移動用のバス運転手や食事をとるために入ったレストランの従業員が日本語を話した。日本人観光客との接点が多い場面で日本語を話す人がいるのはうれしいことだ。

ところが、最近、大学での日本語の人気が少し下がってきているという。日本語を学んでも、それを生かす職業に就くことが難しいからだ。代わって増えているのが、中国語だという。ロシアビジネスに積極的な中国企業が多い一方、日本では慎重な空気が支配的であることの違いが表れている。日ロの架け橋を担う人たちの活躍の場を増やしていく必要があると感じた。

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ハバロフスク駅

新潟日報エリナレター掲載