図們江地域開発 連携が重要

先ごろ、吉林大学と北京大学が主催する「北東アジアフォーラム2010」に参加するため、中国吉林省の省都・長春市を訪れた。長春市は、中国東北地方のほぼ中央に位置することに加え、吉林大学や東北師範大学などの大学や高等教育機関が立地することから、近年、その特性を生かしつつ、北東アジアとの経済連携と地域振興の議論が盛んに行われている。

昨年8月、「中国図們江地域協力開発計画要綱-長吉図を開発開放先導区にする」という新たな国家戦略が打ち出された。中国における図們江地域開発計画の策定は、これで3回目となる。その開発対象となる「長吉図開発開放先導区」のエリアには、長春市と吉林市の一部地域および延辺朝鮮族自治州が含まれる。この開発計画の中には、国際輸送ルートの建設や、文化・観光交流と協力の強化、図們江地域協力の枠組み作りなどが、長吉図地域と北東アジアとの協力を推進する基本方針として盛り込まれた。中国の中央政府、地方政府がそれぞれの立場で図們江地域開発の戦略を練り直す必要に直面するなかで、計画を推進するための具体的な施策がいま注目されている。

今回のフォーラムには、国内外から約100人の学者が集って、北東アジア地域協力および長吉図開発開放先導区をテーマに活発に議論された。筆者にとって、地方(吉林省)の専門家と中央(北京、上海)の研究者の双方の北東アジア地域協力に関する意見を聞く貴重な機会となった。その上で、あらためて図們江地域開発における中央政府の理解と地方政府との連携の重要さを認識させられた。

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新潟日報エリナレター掲載