国家的行事でインフラ整備

9月末から10月初めにかけて、韓国とロシアを相次いで訪問した。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議まで1年を切ったロシア・ウラジオストクでは、準備が間に合うかどうか、様々な見方が入り乱れている。興味本位で語る人もいれば、冷めた見方をする人もいる。ロシアの威信がかかる次のイベントは、2014年の冬季オリンピックだ。ただし、会場のソチは黒海沿岸のリゾート都市であり、極東からは遠い。

その次の冬季オリンピック(2018年)開催地は、韓国・平昌(ピョンチャン)である。韓国東北部の江原(カンウォン)道に位置し、仁川(インチョン)空港から車で約3時間だ。江原道は、もともと自然が豊かで、韓国を代表するドラゴンバレースキー場など観光資源に恵まれた地域である。「冬のソナタ」ロケ地として有名な春川(チュンチョン)も江原道の一部だ。

オリンピック開催が決まり、地元では地域を国際的に売り出す好機と捉えている。今年9月、江原道庁は北東アジアの地域協力に関する国際会議を誘致した。その際、あえてオリンピックのメイン会場となるリゾート地を開催地に選び、道知事が先頭となって会議参加者に2018年冬季オリンピックをアピールしていた。

既にジャンプ台など一部の競技施設整備が終わっている〓写真〓。今後は、仁川空港からの鉄道建設などの大規模インフラ整備を行う計画だ。ロシアも韓国も、国家的イベントに合わせてインフラ整備を進める手法は同じ。これには「金の浪費」という批判も付きまとうが、北東アジアの住民同士、互いの時間距離が近づくことは素直に歓迎したい。

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新潟日報エリナレター掲載