新築ラッシュで街並み変貌
北海道とは指呼の間、千歳空港から飛行機で1時間足らず。ロシア・ユジノサハリンスク市を先月、10年ぶりに訪れ、その変貌ぶりに驚いた。
前回の訪問ではユジノサハリンスク、ウラジオストク、ハバロフスクの三市を巡回し、帰国後の報告会などの場で、その時の印象を次のように語った。
「資源開発で一番裕福なはずのサハリンの州都ユジノサハリンスクは整備が一番遅れていた。産業も乏しく外資にも縁が薄いと思っていたハバロフスクが生まれ変わったように綺麗になっていた。街が変わると人の心も変わる。横断歩道に人が立つと走行中の車が一旦停止してくれた。欧亜間輸送の要衝ウラジオストクは両市の中間的存在。知事や市長の考え方の違いによるのか」。
それから10年、再訪して認識を改めた。雪が積もっていたので、汚い場所は隠れていたのかも知れないが、ビルの新築ラッシュを受け街並は再生途上、生鮮物市場も豊富な品揃いで賑わい、人々の目は輝いていた。
ショッピングセンター〓写真〓には目を見張った。2009年オープン、4階・6層建で売場面積は4万平米余(銀座三越より広い)、テナントは約150、レストランや映画館、ボーリング場もある。西側レベルのフィットネスクラブはキッズ用も併設している。訪れた日に、札幌本社の著名チョコレート店がオープンしていた。
青春の日々を送った懐かしい街。歳月を経て、私も街も変わった。変わり方は、片や古び、他方は若々しく。
ERINA(環日本海経済研究所) 杉本侃
新潟日報ERINAレター2011年12月19日掲載