鉄路延長にロの執念

3月末にロ朝間の国際列車のロシア側国境駅であるハサン駅を訪れた。線路はハサン駅を出ると豆満江(図們江)をわたり北朝鮮へと続いている。中国の領土がロシアと豆満江に挟まれて終わる地点である防川まで900メートルほど。ロ中朝3カ国の国境地帯だ。前日には防川を訪れたがここには国境通過点は設けられておらず、150キロほど回り道をしてきた。

2001年8月に開かれたロ朝首脳会談でシベリア鉄道と朝鮮半島縦貫鉄道の連結が合意された。シベリア鉄道を韓国の釜山まで延長しようという壮大なプロジェクトだ。その一部である、ロシア国境のハサン駅から北朝鮮の羅津港までの約52キロ区間の近代化工事が2006年頃から具体化され、2008年に着工式が行われた。その後、あまり動きがなかったが、ここ数年、工事が本格化し、昨年秋にはまず34キロ区間が完成し、開通式が行われた。残りの区間は3本のトンネル工事があるため、時間がかかっているが、今年の9月には工事が完成する見込みだ。『朝鮮中央通信』によれば、10月から正式に運行を開始するとのことだ。

ハサン駅では構内の線路工事が行われており〓写真〓、真新しい重量レールとコンクリート枕木の敷設の最中だった。北朝鮮のロケット発射に対して、ロシアも含めた周辺国は発射中止を求めているが、そんな中でもインフラ建設プロジェクトが進んでいることに、大陸国家のしたたかさと、ロシアのアジア、太平洋地域への「出口」を求める執念を感じた。

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新潟日報エリナレター掲載